09 ショッピングモール4
だんだんと夕暮れに近づいている。
あのあとは特におかしな事もなく、いろいろ回れたからサナも満足らしい。僕も本が買えたから満足だ。
あ、そうだ。めぐみさんにもなにか買ってこう。最近仕事が忙しいらしいから、自分の好きな買い物もできてないだろう。
だけどめぐみさんの好きな物なんて全く分からない。考えてみたらうちには、めぐみさんの趣味とかが何もない。会話にも好きな物とか一切出てこない。
そしたら、ここは無難にアクセサリー類を買ってこう。そして、もっとめぐみさんと話そう。僕は何もめぐみさんのことをわかってないじゃないか。きっと今まで逃げてきたのかもしれない。今日のご飯の時にでも話そうかな。
少し晩御飯を楽しみにしながら、アクセサリー店に行った。
そこには、綺麗な黒髪の僕と同じくらいの背の女の子。
僕が振られた子がいた。
うきうき感も一瞬でなくなり、恐怖が訪れた。
会ってしまった。もう会うことはないと思ってたのに。汗が額を濡らす。
とにかく急いでこの場から離れる。それが大事だ。急いでかつ、不自然ではないようにその場から逃げた。心が苦しい。体が締め付けられているようだ。
もう振られたのに、気にしなければいいのに。苦しい。
「だいじょうぶ?」
「うん、もう大丈夫。」
それ以上何も喋らなかった。
サナもきっとあの子の事は知っているのだろう。
楽しかった思い出は全て飲み込まれた。
ここでショッピングモール編は終わりです。まあ、そこまで伸ばす必要ないしね!
ここからさらにほかの人物とかもでてくるぞい!
と、同時に毎日投稿終わりだー!