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02 帰宅
駄目な悪魔は土曜の朝九時投稿の予定です
「それで、サナさんはなんで僕のとこにきたの?」
「サナでいいって。理由はぁ、特にないんだけど、君がめちゃくちゃ悲しい気持ちだったから?」
「悲しい人のとこに行くの?なんで?もっと悪人とか探したら力を与えられたんじゃない?」
「別に、自分が気に入った人にしか力は上げないし、悪人なんかにあげたら私が利用されちゃうかもって考えたら怖いし…」
「人に利用されるって、悪魔ってそんな弱々しいの?」
僕は少し困惑した。悪魔は他人に力を与えられるのに、与えたら利用されてしまうほど弱いものなんだろうか。
「うぅ。たぶん私が落ちこぼれだからだと思います…」
ああ、それには納得。こんな友達を作ったことのないやつにひょいひょいと友達になるなんて変なのしかいないだろう。
「まぁ、いいや。それよりさ。」
「ん?なに?」
「服を乾かす力とかない?」
「そんな便利なものじゃないの。」
力なんて受け取っても意味がなかったんじゃないか、そんな疑問を持ちながら玄関のドアを開ける。
「ただいま。」
「おかえり、翔君。」