チートな暗殺者は鬼畜なままです
「ほら、かかってこないんですか?」
グレイが敢えて挑発する、するとネフスは何も無い空間から禍々しさが目に見えるほど具現化した双剣を取り出した。
「僕を……挑発した罪を……僕を馬鹿にした罪を……その身で受けとれぇ!!!!」
そして、ネフスは双剣を振り下ろす。
だが、グレイの素手によってそれは呆気なく止められ、更に龍の力で武具を破壊された、よって双剣はもはや鉄屑と化した。
「なぜ神界の剣が!なぜ人間如きに!」
「私だって、ただの人間ではありませんからね、それよりもそろそろいいですか?」
そうグレイが言った瞬間、ネフスは違和感を覚えた、何故、自分は宙に舞っているのか、何故、こんなに身体中の骨がひしめき合っているのか……。
その答えは自分が地面に落ちる瞬間に答えが出た、異常なスピードで後ろに回り込まれ、吹き飛ばされただけだった。
「ぐはっ……僕の目じゃ……捉えきれないというのか!」
「もう終わりにしましょう」
するとグレイは魔法で火を手の上に宿す。
「な、何をするつもりだ!」
もうネフスは動ける気力さえ無かった、それも当然のことだ、全身の骨が砕かれているのだ、さっきの一撃は速過ぎただけで何十発も放たれた拳だったのだ。
「それは生物が死ぬ時、焼死が一番辛い死に方らしいですからね」
「な、何を……」
「さぁ、まず魔法で口を固定しますか、舌を噛み切られたらあの世に簡単に逃げられちゃいますからね」
「や、やめてくれぇ!」
「あなたは、自分の楽しみだけに無闇に殺戮をしたはずですよ?」
「そ、それは……」
だが次の瞬間に二人だけの空間に何かが入り込んだ。
「何をしてるんだ……グレイ、そいつはさっきのやつじゃないか?」
それはルーシだった。
「……メイはどうしたんですか?」
「メイならお腹が空いたからと帰った、それよりも何故そいつを殺そうとしてるんだ?獣王はどこだ?」
ルーシーは混乱をし始め、それを利用しネフスが動いた。
「実は私は通りがかった旅のもの何ですが、その男に唐突に襲われたんです!助けてください!獣の人もその人に殺されました!」
そしてルーシーはその自称旅人に駆け寄る。
「ルーシー!」
グレイが止めるが、ルーシーは聞く耳を持たなかった。
そしてそれを見計らったかのようにネフスは弱った体で隠し持っていた剣をルーシの心臓に向け突く……たがその剣はルーシには届かなかった、ネフスの心臓にはルーシーの剣が刺さり止まっていた。
「もっとマシな嘘をつくんだな……そもそも獣王を倒しに来たんだ馬鹿が」
「……」
グレイはその場で息を吐いた。
「どうだ!名演技だっただろ!」
「ほんとに騙されてるのかと思いましたよ」
まぁルーシーなら有り得なくもないですし。
「ふぅ、これで面倒事は消えましたね」
「そうだな、これからどうするんだ?」
そしてグレイは当たり前のような顔をして、爽やかに笑う。
「もちろん、暗殺者ですよ」
これで最後です!
最後まで見てくれてありがとうございます!
ほんとに1つ謝りたいのが最後ら辺不定期ですみませんでした!
そして告知ですかね?
次も違う話を出します、次の小説のタイトルは……「魔力を持たない無能者」です!次またお会いしましょう、恐らく明日、明後日から書き始めますのでよろしくです!




