ブラックホール
昨日の書き忘れです
「ふははは!ほらほらどうした!逃げ惑うばかりではないか!」
グレイは逃げに徹していた。
「よ、余計なお世話ですね!」
そして皇帝が追いついた瞬間にグレイは閃光弾を投げる。
「くそぉ!ま、前が!ちっ!」
刹那皇帝の龍化しているはずの腕のうちの1本、左腕が切り落とされる。
「あぁ……卑怯者め!見えないところからやるなぞ」
段々と龍王に侵食されていっている、その証拠に皇帝は卑怯なことが大好きなのだが、龍王は正面衝突が大好き、そして今は竜王の性格が出ている。
「それが暗殺者じゃないですか」
「しかもなんだ……我の完全防御の腕を落とすほどの武器なんて」
「幻殺<ゲンセツ>、私の最高傑作です。この剣に切れないものはほとんどありませんね」
幻殺は光の差し込み方により色が変わる不思議な剣だ、まるで魔法全属性が中に詰まっているかのような光り方だ。
「な、なんだと!?剣を創るなど」
これはスキル創造で作りだしただけだ。
「ではもう終わりにしましょう」
「あぁ、いいだろう」
皇帝は何故か余裕の表情をしている。まるで何かを待つかのような……。
「行きますよ」
グレイが飛びかかる、と、ふと地面に違和感がある。
あそこがトラップですか……では飛ぶしかないですね。ですが上にもトラップが、ここは受け流しますか。
グレイは違和感があるところを飛び、上に逃げようとしただが足に何かが巻き付け飛べなかった、それこそが本当のトラップだった。
言い終わる前に皇帝が魔法を放ちそれが腹に突き刺さる。
「ぐはっ!」
「あぁ、痛そうだな、まぁ手負いの身でそこまで戦えたんだ、褒めてやる」
「ルーシー!今です!」
すると潜伏していたルーシーが飛び出す。
「ブラックホール!」
すると半径1.5メートルのブラックホールができる。
「グ、グレイ大丈夫か!」
ルーシーが見た時には少しずつだが回復はして言っている、しかも止血はもう終わっている。
「これで終わりですね……な、何ですか」
だが皇帝は吸い込まれるどころか、次第にこちらへ歩いてくる……このままではルーシーの魔力が切れてしまう。
「お、おいグレイ必殺技じゃないのか……」
「あれにぶち込めればです」
「では、くらえ!」
ルーシーは自分の聖剣を投げる、すると皇帝の龍化していない足を切り裂く、そのおかげで皇帝はブラックホールに引き込まれていく……が、このままではルーシーの方が先に力尽きてしまう。
「よォし、まだまだ!」
何故かまた同じ聖剣を持っているルーシー。
「ふふん、自動で戻ってくるのだ!」
まるでグレイの考えを先読みした答えだ。
「なるほど、後でその聖剣調べていいですか」
「グォォォォ、我は終わらん!」
皇帝の背には二枚の翼が、飛ぶつもりだ。
「ルーシー、これは私からのお願いです、この戦いが終わったらルナとルーシーは私の家に住んでください、そして私をたまには思い出してくださいね……。」
「ま、まて!何をする気だ!」
「グレイ!まさか……いやだぁ!」
「では私は消えます」
そう言ったグレイは皇帝に突進していき、ブラックホールまで押し戻す。
「では、ルーシーさようなら……」
「やめろぉ!俺はこんな所で終わるわけにはぁぁ!!!!!」
「グレイ!!!!!!!!」
そして二人はブラックホールへ飲み込まれた。




