アーネル
「なんでお前はじゃまをするんだぁ!!!」
いきなり切れ出すババア。
「いや、だっていい歳したババアじゃないですか……逆に聞きますけど何してたんですか」
するとモジモジし出す。
「ナンパされたかったんだ!てかナンパされてたし!」
「自分の森でやってください、新たな犠牲者を出さないであげてください」
恐らくあの絡んでいた男達は今頃後悔をしている筈だ。可哀想に。
「だってみんなババア扱いするんだもん!」
もん!この歳でもん!流石に……。
「それが普通ですから」
確かにアーネルは5◯◯歳だが、容姿からは20歳付近だと間違われる、そしてアーネルは容姿端麗誰が見ても美人だと答える、もちろんグレイも美人だとは思うが、流石に恋心などは芽生えない、というか芽生えられない。
「んで、何のようだ」
がらりと雰囲気が変わる。
「私の封印を解いてください」
「何故だ」
「龍王の血を取り入れた者がいます、恐らく今の力では私では勝てない」
すると、アーネルは困ったような顔をする。
「流石に、封印を解いたらもう封印できないぞ?」
この封印はグレイの本来の力、元々グレイは龍種と人間のハーフと言ってもいい、もちろん上位の龍は人間に姿を変えれる、なのでたまに地上に降りて来ているものもいる。
なので父は二代前の龍王だ。
そして本来の力は明らかに危険だ、現龍王の力では到底敵わない。
もちろん皇帝に勝つのは簡単だ、だがその後だ強力な力のあまり、もっと良くないものが起きる可能性ある。
例えば、獣王、その名の通り獣だがその力は山を砕き、そのスピードは海をも渡る。
そして何よりの脅威……堕天使、現在は地中深くに眠ると言われている、だがこの強大な力により起きる可能性を考えると迷う、しかしグレイは覚悟を決めている。
「先程からデカい魔力がエルフの森に向かっています、おそらく皇帝です、そしてそれを止めるには今の力ではダメなんです、このままではエルフの森が……」
すべてを理解した上でアーネルは簡単な答えを言った。
「分かった、ただし、ヤツらが目覚めたら自分で責任を取れ!」
「では急ぎましょう。」




