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第一話

こちらが本当の処女作です

「お兄ちゃん待ってよー!」


「あぁ、悪い悪い」


今朝、高校に行くのに、俺は妹と一緒に歩いてる。




父さんも母さんも、俺が中学生になった頃に二人して出ていった。朝起きたら誰も居なかった。妹が先に起きて、リビングの机にあった置き手紙を見つけたらしい。手紙と言っても、


[さようなら]


としか書かれてなかった。


勿論探し回った。行きつけのスーパーや近くの公園、電車に乗って大手のデパートなんかも行った。


だけど、どこにも居なかった。


近所の人も見かけなかったことから、本当に出ていったのだろう。


一つ下の妹は泣きじゃくった。「ごめんなさい!ごめんなさい!」って何度も言いながら。


俺だって初めは泣きたかった。でも、妹がいる。だから、もう妹が泣かないよう、「もう二度と、こんな思いはさせない」と、心から誓った。


出ていった当初は、近所の人達が優しくしてくれた。作りすぎたなんて嘘ついて、色んなおかずを毎晩違う人が持ってきてくれた。皆で、協力して助けてくれた。


だけど、「自分達の事だから自分達でやらないと!」そう思って、バイトを始めた。妹も「私も手伝う!」何て言って、中学生になった途端にバイトを始めた。


今もおかずを置きに来てくれているが、週に一回程度だ。その都度、「こんなに強くなって」何て言われるが、そんなことなんてない。妹は、今も思い出して泣いている。


バイトの合間に勉強もして、高校も修学金で入ることができた。公立の、きちんとした学校だ。妹も同じところに来た。何があるか分からないから、二人がいつも一緒の方がいいと思ったからだ。


あの日から四年たった。俺たちは、今もめげずに生きている。
















学校についてクラスに入ると、急に声をかけられた。


「アスト!今度ゲーセン行こうぜ!新しいのが、追加されたってよ!」


こいつは親友の赤坂あかさかゆう。小学校からずっと一緒だ。親がいなくなったときも一緒に探してくれた。俺がいくら学校にいけって言っても、「成績とかどうでもいい!困ってるなら助けてっていえ!」何て言って探してくれてた。妹も頼ってる、俺らの兄貴のようなやつだ。


因みにアストと呼ばれてんのは俺だ。片桐かたぎり明日斗あすとが俺で片桐かたぎり未来葉あすはが妹。名前の由来は、俺が明日を好きに、妹が未来を好きになるようにだそうだ。小学校の頃聞いたことがある。


「まじで!?どんな奴?」


「なんか、シューティングなんだけど、ボムも使えない、ショットも強化されない奴で、ほんとに自分の腕だけでクリアするやつらしいぜ?」


「おおお、なんか面白そうだな!」


「だろ!だろ!!いつ行くよ!」


「う~~ん、そうだなぁ。次の土日は予定あるからなぁ」


「また妹と買い物か?好きだなぁお前も」


「うるせぇ。その次の日曜日でどうだ?」


「よしきた!スコア対決な!負けたら次の漫画の新刊!」


「乗った!!」


「じゃあ、私たちも混ぜて貰おうかしら」


「二人だけなんてずるい!わたしもまぜて!」


そう言って二人の女性が近づいて来た。一人は同じクラスの高場たかばはな。妹も姉と慕っている、このクラスの室長だ。


もう一人は、星乃ほしの志穂しほ。高場にいつもくっついてる元気っ子だ。いつも近所の子に纏わり付かれているが、本人も楽しそうに遊んでいる。


二人も俺の親友で、学校ではこの四人で行動することが多い。


因みに、二人は孤高の桜何て呼ばれてるから、他の男子の視線が辛い。


「おう!いいぜ!でも、そうなると賭けは無しだな」


「おいおい、アスト逃げんのか?」


「馬鹿言うな。俺らは別にいいが、女子に払わせるのは男として最悪だぞ?」


「なら、四人で順位を決めて、四位が一位に二本、三位が二位に一本ジュースを奢るのは?それなら平等じゃない?」


「単純に払わせるのが嫌なんだよ。そんなのばれたら他の男子に殺されちまうよ」


ゲームとしては自分の得意なシューティングだ。流石に負けないと思ってそう言ってみたが、


「あら?シューティングは得意なんじゃ無いの?それとも、私に負けるのが怖いの?」


何て言ってくれやがった。


「・・・いいぜ、その賭け乗った。後悔すんなよ」


「吠え面かくのはそっちよ?」


てな感じて俺と華が、バチバチやってるのを尻目に、


(なぁ、志穂。あいつらほんとに付き合ってないんだよな?また俺ら置いてきぼりなんだけど?)


(うん、付き合ったなんて話は聞いてないから付き合ってないと思うよ?)


(・・・あれ見てると、それが嘘に思えてくるのは気のせいか?)


(だよね、私もそう思う・・・)


裕と志穂がひそひそ話してる。


これがいつもの俺らの日常。妹も楽しくやれている二人で勝ち取った明るい日常。二度と失わないこれからもずっと続いていく楽しい日常。


そう、思っていたのに。
















その日の夕方、俺は妹と二人で帰っていた。


何でもない、普通の通いなれた道を、二人で並んで歩いていた。


「そうだ。今日さ、裕たちとゲーセン行く約束したんだけど、お前も来る?」


なんて問いかけると、


「あ、行く行く!いつ?」


「来週末の日曜日、いつものメンバーで」


「じゃあ、私もいつものメンバー誘ってみようかな?」


「いんじゃね?人は多い方が面白いし」


「やったぁ!明日聞いてみる!」


こんな返答が。


よっしゃ、来週末は楽しくなるぞ!あいつらにも明日言って―――――――――


「聞いた?奥さん。昨日、この辺でも通り魔が出たらしいわよ!」


「聞いたわ。小学生の男の子が殺されたあれでしょ?」


「ええ、場所はわからないけど、世の中、物騒になったわね」


―――――――――通り魔?本当に物騒だな。


さっきおばちゃんが言ってた、この辺でもという言葉。


実は最近、日本各地で通り魔が多発している。警察も対策はしているため、今のところは被害は増えていない。それだけでもいいことだ。


「怖いね、お兄ちゃん」


妹が声を掛けてくる。


「・・・あまり、夜間に出歩くなよ?」


「わかった・・・」


俺たちは、そのまま家に帰ることにした。
















家の近くの公園を通る。ここから家までは三分も掛からない。


ただ、この辺りは人通りが悪い。今も、俺たちは以外に誰もいない。


「晩御飯、なに食べたい?」


「ミートソースパスタにハンバーグ乗せて」


「野菜は?」


「・・・マカロニサラダ」


「・・・お兄ちゃん、野菜嫌い直そうよ」


「・・・善処する」


「よろしい」


こんな、当たり障りのないごくごく平凡な会話をしてるときだった。


前から一人の男性が歩いてきた。その男性は冷え性なのか、薄いコートのようなものを着ている。


現在の時間としては10月半ばの六時、と言ったところか。時計がないため正確ではないが、日の暮れ方からして大体そうだろう。


「う~~ん、やっぱりマカロニサラダだけじゃ少ないから、ポテトサラダも付けるね?」


「う、わかりました・・・」


特に何もなく、その男性とすれ違った。そのまま、その男を意識から外した。その瞬間――――――


ドスッ!


――――――背中から、なにかで刺された。


「あぐッ!」


そのまま後ろの男に倒される。止めを指すつもりだろう。


だけど、男がすれ違ったのは俺の左側。右側は妹がいたし公園の柵で通ることは出来ない。つまり、刺されたのは俺だけ。


「未来葉!逃げッ」


右を向いたとたん俺は、言葉を失った。


右には、俺と同じように背中を刺された未来葉がいた。


「あ・・・お兄・・・ちゃん・・・」


「未来――――――」


体重を掛けた刃物で深々と突き刺される。


痛みに声が出ない意識が遠くなる。


くそ、なんで、せっかく幸せだったのに。


心から笑える生活を取り戻したのに。


ごめん、未来葉、


お前を、


「守れな・・・かった」


意識を、手放した。

なにやってんだ!という罵倒が聞こえる気がします。


すいません!本当にすいません!!


活動報告に書いといたんで、見てください・・・

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