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空色の魔法使い  作者: 乃口一寸
四章 魔法使いと幻影の島
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第19話

 キメラが放ったらしい閃光で海底研究所を隔てる壁が崩壊してソラたちに見えてきたのはゆっくりと身体を起こす巨大な生物の姿だった。


 古代魔法帝国時代に反逆者を殲滅するために造られた究極のキメラはまるでドラゴンのような姿をしており、光沢のある鱗にびっしりと覆われた濃い藍色の身体を太い赤褐色の手足が支え、背中には折りたたまれたままの純白の翼が生えていた。


 そして、粉々になった水槽から這い出てきているキメラの近くには眼帯の魔導士テオドールと手に縄をかけられたアンジェリーヌが立っていて、更にその横には人の背丈ほどの輝く結晶のようなものが何かの装置の中心に鎮座していたのだ。


「ソラさんにマリナさん!? それにジョシュアも!」


 ソラたちの姿を見つけたアンジェリーヌが驚いた声を上げ、その隣ではテオドールが驚愕とも怒りともつかぬ表情をしていた。


「……ソラ・エーデルベルグだと!? 最後まで俺の邪魔をするつもりなのか!」


 残った瞳を憎悪の色に染めながらやたらと睨んでくるテオドール。

 ソラたちが生きていたのがそんなに気に食わないのか、それとも予定が狂ったからなのか、ともかくかなり怒り心頭な様子である。


「アンナ! 今助ける!」


「わわっ! ちょっと、ジョシュアさん! 近づくのは自殺行為ですよ!」


 気が急いているジョシュアが剣を抜き放ちながらアンジェリーヌのもとに駆け出そうとしてマリナが慌てて引き止める。

 王女がいる場所へ辿り着くにはキメラの横を通り抜けなければならないが、あの鋼鉄の塊のような巨体に少し振り払われただけで並の人間は即死しそうだ。


 結局、キメラの起動を阻止するのは間に合わなかったが、こうなったらもう倒すしかない。


 ドラゴンを見上げたマリナがレイピアを構えながら呟く。


「これはかなりの大仕事になりそうだね。いつか妖魔と戦った時を思い出すよ」


「うん。でも今のうちに弱体化させられるかもしれない」


 目覚めたばかりのキメラは明らかに動きが鈍くまだ本調子でないのが見て取れたが、なんせ気が遠くなるほど長い間水槽の中で眠っていたので本格的に活動できるまである程度時間がかかるようだった。


 ソラはキメラが完全に覚醒する前に叩くべく、規模を押さえた高威力の魔導の構築を開始する。

 このクラスの怪物となると最上級魔導で一気にかたをつけたいところだが、密閉された研究所内で広範囲の術を使用するのは躊躇(ためら)われた。

 海底研究所はバルバロイが細工した扉同様、現代の技術では再現できない特殊な素材でできているらしく、深海の圧力にも耐えられる強度を誇るようだったが、それでもあまり無茶はできないし、下手をしたらアンジェリーヌらを巻き込みかねない。


 すぐにソラの小さな身体から活性化した魔力が淡いオーラのように立ち昇り、手元には制御に失敗すれば術者はもとより近くにいるマリナとジョシュアも消し飛びかねないほどのエネルギーが圧縮される。


「こ、これは……」


「お姉ちゃん、久しぶりに全力で撃つ気だね」


 魔導の才を持たずとも強力な波動を感じて気圧されているジョシュアをマリナが下がらせる。


 やがてソラは制御できる限界まで魔力を込めると、頭上に青く燃え盛る長い槍を出現させ、それから二度同じ作業をこなして自身の周囲に計三本の槍を作り出したのだった。


「<多重起動>……それも三重だと!?」


 テオドールが驚愕の声を上げている間にソラは準備を終えると術をキメラに向かって解き放った。


「<蒼き灼熱の槍(インフェルノ)>!!」


 そう叫ぶと宙に漂っていた三本の炎の槍は青い軌跡を描きながら一直線にキメラの胴体へと殺到したのだ。


 放たれた魔導はキメラに衝突してその巨体を揺らすと、鉄の壁のごとき皮膚を少しずつ溶かしながら突破して容赦なく肉体に突き刺さった。


 ドラゴン型のキメラが苦痛の雄叫びを上げ、同じ箇所に刺さった炎の槍がそのまま体内を焼き尽くしつつ身体を貫通するかに思われたが、その直後になぜか魔導の勢いが目に見えて減衰し始めたのである。


「えっ!?」


 突然の出来事にソラが驚いていると、三本の槍はみるみるうちに細くなっていき、しばらくして残滓を吹き散らしながら消失してしまったのだ。


「うそ……。何が起こったの?」


 立ち尽くすソラの後ろでマリナが茫然と呟くと、向かい側からテオドールの嘲るような声が聞こえてきたのだった。


「無駄ですよ。この『ニーズヘッグ』にその程度の攻撃は通用しません」


「冗談でしょ! 上級魔導の同時攻撃ができる魔導士なんてエレミアにもそうはいないよ!」


 マリナが憤慨したように言うが、ソラも全力で放った魔導がほとんど通用しなかった事は流石に想定外であった。


 先程のは<多重起動>を用いて突破力に優れた高位の魔導を三つ同時に扱うというもので、ソラが使用する術の中でも最大級の攻撃力を誇る、いわば必殺技のひとつだったのだ。

 並みの魔獣なら一本でもあっさり消滅するどころかおつりがくるほどの威力があったはずである。


 しかも、攻撃を受けて無残に焼け爛れた部分がぼろぼろと剥がれ落ちたかと思うと、奥から新しい肉が盛り上がってきてすぐにまた硬い外皮に覆われて元通りになってしまったのだ。


「そんな、傷が!」


「キメラというのはただ複数の魔獣を掛け合わせて強化しただけではなく、身体に触れた魔力を吸い取ることで半永久的に活動する事ができ、また肉体の回復を促進させられる特殊能力を付与されているんですよ。……ましてこいつは最終完成品。その能力は並みのキメラとは比べ物になりません」


 異常な再生能力に唖然とするジョシュアにテオドールが得意気に説明するが、初めてキメラと戦闘した時に魔導があまり効かなかったり、ずっと昔に造られたにも関わらずいまだ生きている個体がいたのもその能力があったからのようだ。


「魔障石を用いた増幅装置の制御から解き放たれたとはいえ、まだ十分に魔力の充填が完了せず少々やきもきしていたのですが、どうやら手間を省いてくれたようですね」


 ソラの魔力を吸い込んだ事が最後のダメ押しになったらしく、さっきまで緩慢だったキメラの目や身体に力が漲ってきていたのだ。


「……なるほど。あなたの隣にある巨大魔障石で意図的な魔力障害を起こすことでキメラの覚醒を抑制していたんですね」


「実験を繰り返してようやく完成したとはいえ、おいそれと目覚めさせられる代物ではありませんからね。当時の研究者たちも相当気を遣っていたようですよ」


 突然魔力障害が弱まって魔導が使用できるようになったのはテオドールがキメラを覚醒させるためにあの装置を切ったからのようだが、現代の技術では周辺にも影響を及ぼすほど大きな魔障石の結晶を作り出すことはできないだろう。


「それにしてもあなた方も愚かですね。運よく生き延びたというのにわざわざ自分から死ぬために来るとは。どこかに震えながら隠れていればいいものを」


 はじめはソラたちの姿に驚いていたテオドールも今では片目に残虐な光を宿しながらこちらを見ていた。


「まあいいでしょう。あなた方を直接殺せる機会を得たと考えれば。この『海竜』をベースに『地竜』の強靭な四肢と『天竜』の広大な翼を組み合わせた陸海空全てに対応できる究極のキメラ『ニーズヘッグ』の最初の犠牲者になれる事を光栄に思いなさい!」


 そう言ってテオドールが杖を振りかざすと、先端についていた宝玉が光を発し、かつて世界に災厄を振り撒いたという伝説のドラゴンの名を冠したキメラがソラたちに向かって動き始めたのだ。


「やめなさい!」


 アンジェリーヌが両手を縛られたまま身体ごとテオドールにぶつかって止めようとするが、すぐに杖で殴られて巨大魔障石に叩きつけられる。


「アンナ! テオドール、貴様……!」


 気絶してしまったのかくずおれたまま動かなくなったアンジェリーヌを見てジョシュアが激怒するが、テオドールの命を受けた『ニーズヘッグ』が巨大な肢を振り下ろしながら迫ってきたのでソラたちは慌てて回避する。


 キメラは研究所が揺れるほどの振動とともに床に大きな穴を穿ち、避けられたと悟るや今度は長い首を伸ばして噛み付こうとしてきた。


「マリナ、ジョシュアさん、一旦下がるよ!」


 ソラは魔導で弾幕を張りながら後退する。

 幸い区画を隔てていた壁が崩れて研究所がひと続きになったおかげで追い詰められることなくすぐに距離を取ることができた。


 ただ、昨日海賊と戦ったオルビア村がすっぽり入りそうなほど広いこの海底研究所でもキメラの巨体が暴れ回ると狭く感じてしまう。


「<電撃の矢(ライトニング・アロー)>!」


「<風衝弾(ウインド・ボム)>!」


 その後も執拗に攻撃を繰り返してくる『ニーズヘッグ』への牽制も兼ねてソラとマリナはあらゆる属性の魔導を試してみるが全く通用しなかった。

 ただでさえドラゴン特有の装甲のような皮膚を突破するだけでもひと苦労なのに、魔力の何割かを強制的に吸収してしまうので結局攻撃のほとんどが無効化されてしまい、これではただ敵にエネルギーを供給しているようなものだ。


 キメラの防御力と吸収能力の限界を上回れば先程の<蒼き灼熱の槍(インフェルノ)>による同時攻撃のように一瞬だけ傷を負わせることができるようだが、それでもすぐに吸収が追いついて再生してしまうので、この分だとたとえ最上級魔導を連発したとしても倒すのは難しいだろう。


 なおもどこかに突破口がないかとソラが試行錯誤していると、高みの見物状態のテオドールが余裕の表情で笑った。


「はははは! 無駄だと言うのが分からないのですか! いかにエーデルベルグ家の魔導士とはいえ少人数でどうにかできる相手じゃない!」


「む! それじゃあ、物理攻撃で!」


 テオドールの言い草にカチンときたのか、前に出たマリナがキメラの重量のある攻撃を掻い潜りながら懐に飛び込み、そのままレイピアで思い切り突き刺そうとしたもののあえなく剣身が砕け散ったのだった。


「<火炎球(フレア・ボム)>!」


 攻撃後の隙を狙い『ニーズヘッグ』がマリナを噛み殺そうとしたが、ソラがその横っ面に炎の塊をぶつけて妹が退避する時間を稼ぐ。


「やっぱ駄目だったかー。十分に魔力を乗せた攻撃でないと多分あいつには通用しないよ」


 マリナが使い物にならなくなったレイピアを放棄しながらソラたちのもとまで戻ってくる。

 アンジェリーヌの剣もなかなかの強度だったが、それでも妹の全力の魔力に耐えられるほどではなく、わざと威力を落とさなければならないのでもどかしいだろう。

 普段使用している大剣なら多少はもってくれるのだが無いものは仕方ない。


「お姉ちゃん、どうするの? このままだとかなりやばいかも」


「確かに今のままだとちょっと打つ手がないね……」


 復活したキメラは特に動きが機敏というわけではなく、今のところは障壁や研究所内の障害物などを盾に使ったりする事でなんとか凌げているものの、早くも対抗手段そのものがなくなりつつあったのだ。


 もとより最強の魔獣であるドラゴン同士を合成させた『ニーズヘッグ』は更に魔力吸収能力と再生能力を付与されることでもはや無敵に近い生物と化しており、古代魔法帝国の研究者たちが『究極のキメラ』と呼んでいたのも頷ける話で、これだと本気で国家を支配することもできそうである。


「まさか、ここまでの化け物だったなんて……。これじゃとてもじゃないけどアンナの所まで辿り着けない」


 ジョシュアが剣を握り締めたまま呻くと、『ニーズヘッグ』の吐いた炎をソラが結界を張って防ぎながら口を開く。


「こうなったらキメラではなく操っているテオドールを押さえた方がいいかもしれませんね」


「……そうだね。こいつは軍隊でも手に余るほどの怪物だ。まともに戦うのは無謀だよ」


 ソラの提案にジョシュアも賛成する。


(<魔法>を使えば倒せるだろうけど……)


 ソラには一部の人間しか知らない奥の手があるが、あの状態になるには極度の集中と相応の時間が必要となるので、現在のように『ニーズヘッグ』が攻撃の手を緩める気配がない中では厳しい。


「でも、どうやってあいつに近づくの? キメラのそばにいるからかなり難しいよ」


 マリナが『ニーズヘッグ』の背後に立っている眼帯の魔導士に視線を向ける。

 やはりテオドールもソラたちの接近を警戒しているのか、キメラに決して深追いはさせず、今こうして隙を見て会話できているのもそのおかげなのだ。


 それに、テオドール自身も一流の魔導士なので下手に近づけば当然魔導で攻撃してくるだろう。


「他にも懸念がある。もしテオドールを取り押さえても降伏などしないだろうから、そうなると制御キーを奪うか破壊することになるけど、その場合キメラが暴走しないかってことだ」


 ジョシュアが言うように、危険な兵器ゆえ制御キーは誰でも扱えないよう黒ローブが使っていた古代の魔導具のような登録式になっている可能性が高く、正式な許可を持つ人間の手を離れるとどうなるか分からない。

 そもそも今まで水槽に入れられたままだったキメラがまだ未完成という事もありうるので正直予測は困難だ。


 とはいえ、このまま手をこまねいていても徐々にソラたちが追い詰められていくだけである。


 ソラが打開のための策を口にしようとすると、急激に『ニーズヘッグ』の魔力が高まり始めたので急いで魔導の準備を開始する。

 またあの隔壁を崩壊させた竜種が得意とする強力なブレスを放つつもりなのだ。


 すぐにキメラの口腔内に体内の魔力を凝縮させた光が膨れ上がり、ソラが全力の障壁を展開させたと同時に強烈な閃光が弾けた。


 先程とは比べものにならない一撃が障壁を襲い、ソラが両手を前に出して歯を食いしばりながら耐えていると、おもむろにブレスは軌道をずらして後方に逸れていくとそのまま海底研究所の入り口を破壊してしまったのである。


「そんな……入り口が!」


「ちょっと! 一体何を考えてるの!?」


 地上へ戻る唯一の経路を潰されてしまった上に大量の海水が研究所内に入り込んできてジョシュアたちが騒然とするが、テオドールは冷静な態度を崩さず、


「あなた方が思った以上にしぶといので少々強引な手を使わせてもらったんですよ。生憎、私はこれからやらなければならないことがあるのであなた方にそう長々と付き合っている暇はありません」


「このままだとあなたも研究所と一緒に海の底に沈む事になるんだよ!」


「ご心配なく。その前に私は『ニーズヘッグ』に取り付けられたコクピットに乗り込んで脱出しますので」


 テオドールが指し示す方向に目を向けてみると、溶液が入った水槽のようなものがキメラの首筋辺りに埋め込まれているのが見えた。

 定員はひとりのようだがどこぞのロボット兵器のように搭乗することもできるらしい。


「さあ、『ニーズヘッグ』の餌食になるか、それともこのまま溺れ死ぬか、好きな方を選びなさい!」


 それから『ニーズヘッグ』はわずかな準備時間のみでブレスを連発し、時に散弾のような魔力球を吐き出して研究所に猛烈な攻撃が吹き荒れた。

 本来ならこんな風に連続してブレスは使えないはずだが、すぐに周囲の魔力を取り込むことができるキメラの能力がそれを可能にしているのだろう。

 攻撃に晒されて障壁が磨耗しても<多重起動>で新たな障壁を構築できるので問題はないがこれでは防ぐのに手一杯である。


 その後も研究所内が次々と破壊されていき、透明な壁面のあちこちから滝のように海水が流れ込んできてあっという間に足元まで水が満ちたが、ここには気絶した部下もいるのにおかまいなく攻撃を続けてくる。


 このままでは海底研究所が圧壊するのも時間の問題であり、ますますリスクを負ってでも行動しなければならない状況になってしまった。


「……なんてことだ。アンナを助けられてもここから出られないんじゃ僕らはもう……」


「まだです。まだ終わっていません」


 絶望しかけているジョシュアにソラはキメラの攻撃を障壁で防ぎながら言う。


「さっき話していたとおり今はテオドールから制御キーを取り上げる事だけ考えてください。もし、キメラが制御を離れてしまってもすぐに暴走するわけではなく若干のタイムラグがあるはずです。それだけの時間があればここからの脱出も含めて後は私が何とかします」


「何とかするって……。いくら君でもあんな化け物をひとりでどうにかするのは厳しいよ。それに、一体どうやってこんな深海にある施設から……」


 疑問を呈するジョシュアだったが、すぐに気を取り直したように首を振ったのだった。


「いや……分かった。ここまできたら君を信じるよ。そもそも君たちがいなければ僕はアンナを助けにさえいけなかったんだから。とにかくテオドールと制御キーを離せばいいんだね」


 ソラが頷いてみせるとその直後にまた強烈なブレスが放たれたので障壁に注力する。


 ブレスは障壁を薙ぐように通り抜けると、そのままぶつかった壁面に大きなひびを生じさせ、その光景を見ていたマリナが呆れたように口を開く。


「もう滅茶苦茶だね。あいつ本当に研究所ごと私たちを沈めて自分だけ逃げるつもりなんだよ」


「うん。もう猶予はあまりないし、急がないと――」


 と、ここでソラは先程まで近くにいたはずのジョシュアの姿がいつの間にか消えていることに気づいたのだ。


「あれ、ジョシュアさんは?」


「お姉ちゃん、あそこ!」


 マリナの視線の先を見ると金髪の少年が機材などの陰に隠れながらキメラの横をすり抜けようとしていたのだ。

 もとより眼中にないのかテオドールにはまだ気づかれていないようだったがもし感付かれればその時点でアウトである。


「流石にひとりじゃ無理だよ!」


 本来ならソラが派手な魔導を乱発して敵の注意を引くと同時に視界を限定し、その隙にマリナが俊足を生かしてキメラの横を突破する予定だったのだがこうなったら仕方がない。


「マリナも急いで後を追って! 私がフォローするから!」


「了解!」


 マリナは攻撃の間隙を縫って障壁から飛び出すと、少しずつ水かさが増している床を蹴ってジョシュアの後を追いかけるのだった。

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