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56話

「愛名大丈夫なの、ふらふらだよ」


「うん、大丈夫、昨日お酒すごく飲んじゃったから。ありがとうね」


そう会話をして私はシャワーを浴びた。

最後、水を被った。冷たくて歯がカチカチなった。本当に目が覚めたらいいと思った。

タオルで身体を包むと酷く暖かく感じた。ドライヤーで髪を乾かして、化粧水を付けて、

化粧道具を引っ張って、メイクをして。

当たり前の動作をして、部屋に戻る時仕事行くからと元気にいっておいた。

そうしないと、やっと上げ始めた私の足は簡単にまた立つ気をなくしてしまうから、

そこからそれなりに来て行けそうな服装を選んで、それを着て。ソレがとてもむなしかった。

またあの部屋を通って行って来るねと言った。2人とも笑って送り出してくれた。

ヒールの高い靴を履いて、歩いて、公園を通って、酷く薄暗かった。

きっとこの公園にはふさわしいのだろう、その暗さが。

繁華街を歩いて、ホストに声をかけられたのを愛想笑いでかわして、その途中で何故だか私は求人誌を取った。

つい数日前も私は求人誌をつかんだばかりだったのに。

ソレを白くてどうでもいいハートのキーがかかったカバンに押し込んだ。

そのままお店のバックに入って、化粧をしなおして、そして髪をアップして、ドレスに着替えて、

どうでもいい場所にお金をもらいにフラフラと出て行った。

愛想笑いと、どうでもいい会話で笑って。私は本当にドウデモイイのだろう。

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