50wa
私は今日も変わりなくだらりと生きていて
酔っ払ったオヤジの顔を無理に見て笑顔を作っていればそれでよかった。
ドレスの胸元にやけに目を向けてくるだけでとりあえずちやほやすればいいだ。
トイレの前でタオルを持って待っていると1時間は出てこない客がいて
そこに私がなぜ立っているかもよくわからなくなった。
ぼんやりじっと床を見ていると床がうごめくように見えた気がした。
面倒な客はトイレでタバコを吸った後にだらだらと出てきて
席に戻って少しした後に店から出て行った。
お目当ての子がいたらしいけれどそんなことは私にはどうでもいいことだと思う。
仕事帰りに私はくだらない服を脱いで、酒臭い他の子と帰らずに
ネカフェに行った。
その日は鈴のマンションにはかえらなかった。
悲しい気分になりそうだったから。
携帯の電源も落としてパソコンにだらだらと向かって、
剥げかけた付けまつげをむしった。
会計を済ませてから外に出るとやけに日の光は眩しくて
頭が痛くなった。
サラリーマンやOL、夜の仕事なんてしたこともないだろう人間が溢れかえった世界に
本当に私は頭痛がする。
鈴と里奈は元気だろうかなぜだか薄っすら私はそう思った。
思ったことに意味なんて私にはない。
気がついたら足を部屋に向けていた。
電車でサラリーマンにもまれて、肺がつぶれそうだった。
そんなことはどうでもいい気がしてあの公園の前まで歩いてイライラと立ち止まって。
なんの理由もないけれど遊ぶ子供を見てそっとにらんでいた。
無邪気に遊ぶ姿と私たちにつらさの差を見て本当に腹が立った。