36話
里奈の部屋をノックして、私は里奈の部屋に入った。
変わらない部屋。
でも里奈はやせたように見えた。
私を見て少しおびえたように笑った里奈。
体がズキリズキリと痛んだ。
顔色が酷く悪くて、こけた顔に何キロか痩せたんだと分かった。
たった1ヶ月。食べない日もあったんだろう。
私はあの日の事が頭に何度も何度もフラッシュバックした。
私は里奈の部屋のドアに座り込んだ。
何故だか私がメソメソと泣いてしまって、
里奈が私を慰めに私の隣に座った。
私はただ里奈に抱きついた。
何も言わない。
ただ静かな空気だった。
あんなに皆で騒いでいられた部屋だった。
なんでこんなに静かなんだろう。
遠くから誰かが泣く声がして、ガタガタ音がして、
鈴がとめるような声がして、里奈と私は一緒に泣いた。
いろんな事が壊れている。
また壊れてしまったと分かって、ボロボロ涙がおちた。
声と音が収まって、部屋のドアをノックする音がした。
私と里奈は、ドアの前から移動した。
やっぱり無理やり笑顔の鈴君の顔が出てきて、
だいじょうぶだから。
そういった。
何にも大丈夫じゃない、でも鈴の言葉が願望だってことがわかってた、悲しかった。
その後、私達は何も喋らなかった。
気まずいけど、どうする事も出来なかった。
少しして目が赤い里奈のままがジュースとお菓子を持ってきてくれた。
また冗談を言って私達を笑わせようとしてくれた。
里奈は普通に笑っていて鈴も少し笑った。
私はうまく笑えなかった。
誤字脱字もありますがよろしくお願いします