15話言った
鈴の演奏会が終わると、鈴はさっさとバイオリンをケースにしまって私に言った。
「愛ちゃんさ、ベットで寝る?ソファーがいい?」
私は即答で
「あたし、ベット。鈴ちゃんがソファーでね」
「ハイハイわかってるよそんな事。」
そういって鈴は少し笑った。
「でも、鈴ちゃん、マダ話してようか。」
私はなんとなく良く分からないけどなんとなく寂しい気がした。
それだけで、私は鈴と夜中話をした。
くだらない話し、わからない話。
私は切り出すことにした。
別に軽蔑されても、もういい気がして。
家族の話を。
「ねぇ鈴ちゃんあたしの家族、さ」
「、、、うん」
「よくさ、家族の事をさ、悪く言うとさ、人ってさ、まだ若いからっていうでしょ。」
「うん」
「でも私は、違うなって思う」
「ちがうって?」
「私ね、受験に失敗したの。中学のね。」
「受験とかあんだね。」
「あるよ〜」
そういって私は大きく息を吸うことにした。
いつも告白は簡単な事なのに、言葉が上手く口から出ない。
言ってしまった事は、いつも、簡単には取り消せないし
誰も記憶喪失になってその記憶が消えていってくれないからだ。
「受験に失敗してさ、家族から嫌われてるんだ。」
「、、、、そんな事どうでもいいのにね。」
「うん。どうでもいいことなのに、どうでもよくなかったんだ。」
鈴は何故か手を握ってきた。
私はそれを握り返した。
鈴の手はやけに熱くて、燃えてるみたいだった。
「だからね、私家でゴミなんだ。」
「愛ちゃんはゴミじゃネーよ」
そういった鈴は強く手を握ってきた。
「うん、、、、、でもね、家じゃゴミなんだ。」
「ごみじゃねーよ。自分で言うなよ。絶対ゴミじゃネーよ」
「うん。アリガトウ」
私はボロボロ泣いていた。
私をゴミじゃないって言ってくれた言葉に目が熱くなったから。
「私、もう殴られるのが嫌だし、嫌われるのも嫌なんだ。」
「俺も、里奈も、愛ちゃんの事、、、、殴んないし、嫌いになんてならない。」
鈴の手がぎゅうぎゅう握ってきて
私の手は酸欠みたいだ。
「うん、アハハ、鈴手が痛いよ。」
わからないけど、私は何かがボロボロ涙と一緒に転げ落ちて行った気がした。
「あ、、ゴメン」
そういうと鈴は手の力を緩めた。
私の手は鈴の手の熱さが移ったみたいに熱くなっていた。
わからないけど、その夜私はベットで鈴と一緒に手をつないでグーグー寝る羽目になった。
鈴とはSEXしなかった。
出会った時はしたのに、なんだか変な感じもしたし。
鈴が言った、愛ちゃんとはそういう感じじゃないって意味もわかったような気がした。
鈴は大きい弟のようだった。
私の血のつがった弟は家族の中で成功を収めた徳ちゃんで、
私の本当の血のつながらない弟は、今私と手をつないでベットに
グーグー寝ている鈴なんだとなんとなく思った。
不謹慎だけど、飲んだ後いつの間にか鈴とSEXした事があったけど
それって弟としたってワケか、、、
そう思うとなんか私はどうにもこうにも、波に流されやすい生き物なんだと思った。
誤字脱字もあったかと思いますが
ココまで読んでくださってありがとうございます。!
最後の辺まで考えてはいるんですが、、、
話が、、、、どうやって変えていっていいやらで、、、
書きかけの小説が2,3個溜まっていってます、、、クラゲ、、、
私自身こんなに話が長くなる予定は、、、なかったのに。。。
どうやって完結までもって行こうか悩んでおります。。。