小さいころの写真
小さいころの写真は箱の中、ずっと押入れの中に放置していた。
見返すことは、何年もなかった。
かわいくにこにこできていた頃と、今を比べてしまいそうで怖かったから。
だけど今日は、なぜか見る気になった。
先のこと思い悩むくらいなら、写真でも引っ張り出して少しだけ過去を振り返ろうかな?と思ったのかもしれない。
空けられていなくて埃かぶった箱をゆっくり空ける。
溢れるくらいの写真がそこにあった。
ほとんどが、私の写真。
生まれてすぐの姿から、8歳ぐらいまでのもの。
今よりもずっと若い、おばあちゃんや母に抱かれて、幸せそうな私。
嬉しそうに、楽しそうに、笑っている私・・・
これが、本当に自分だったかな?と疑うぐらい。
無邪気な笑顔を見せる、どこかの知らない子のように思った。
今のこの姿も、時が経って大きくなっただけで、おんなじものなのに。
きっと、今までの間に創り上げられた、自分自信にとらわれていたんだ。
大人になった今の姿に戸惑っていた。
大人として見てくる、人からの目線にも。
気持ちはまだ、ついていけなくて。
いつまでも子どものままで。
きっと写真に写る、小さな自分とかわらないくらいに。
ただ、あの頃は今抱えてる不安なんて、なかった。
希望しかなかった。
いつだって自分の世界で、楽しい夢ばかり見てたよ。
いつの間にか心の余裕がなくなって、うまく笑えなくなった。
こう在らないといけない。なんて無理に大人になろうとした。
でも無理だった。
幼い心で生きていた自分が、急に大人になることなんか、できなかった。
そんな自分を受け入れられずにいたんだ。
本当はずっと泣いていた。
自分自身を恥ずかしく思うたびに、別の誰かになれたらって願うたびに、
私の中にいる子が悲鳴を上げた。
きっとその子が、写真に写る子だったのかもしれない。
本当は、認めたいんだ。
誰の目も気にせず、自分のことをバカにせず
私の中の子を守るために、堂々としていたい。
写真の中で笑っている子は、確かに、私自身。
だからもう一度、無邪気に、楽しそうに、幸せだよって、笑ってみようかな。




