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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

指先は温もりを求める。

作者: 祈緒

「俺がこんな事言うのもあれだけど、ちょっと誠君荒れすぎでしょ」

「うるさい、もう帰れよ」

 痛む体を無理に起こす。腰が軋み太腿に温い嫌なものが伝い、嫌悪した。

 怠い体を引き摺って頭からシャワーを浴びる。体の汚れは排水口に流れていくが、不快感はどうあがいても拭いきれなかった。

 俺は毎日のように男をとっかえひっかえ部屋に連れ込む。

 他人に体を暴かれ他人の温もりを感じる時、俺は生きていると実感する。それ以外は何をしていても、ただ生かされてるだけという風にしか感じられなかった。

 だが、結局体だけの関係では俺が真に欲している温もりには到底及ばず、虚しさと痛みだけがただ、積もっていった。 シャワー室から出てもすっきりせず俺は冷蔵庫を開ける。だがそこに求めていたものは無く、自然と舌打ちしていた。

 もう寝るかとベッドを見るが、乱れたシーツと誰のモノか分からない汚れに眠気は削ぎ落とされ、仕方なしに上着を羽織り外へと出ることにした。

 昼間は唸るほどの暑さだが夜になれば幾分か暑さも落ち着く。心地よい夜風がまだ少し湿ったままの髪を揺らし、俺はその風を体内に深く吸い込んだ。

 コンビニで目当ての物を買い、俺は近くの公園に立ち寄った。

 誰も居ない公園は不気味な程静かで、薄暗い電灯に蛾が集っている。それをぼんやり眺めながら、ベンチに腰掛け目を瞑る。




 高校時代、部活動で一緒になった一つ年上の先輩に俺は恋をした。その姿を見るだけで体は熱くなり、想うだけで胸が痛くもなった。純粋に恋をしていたのだ。ただ相手も俺も男だというだけで他は何も変わらない。

 だが俺の想いを俺が口にする前に先輩は、俺を奇妙な物を見るような目で見て、それからあからさまに避けるようになった。

 俺は拒絶されたのだ。



 手のなか、いつの間にか空になった缶を握り締め潰す。

 ぐしゃりという音だけが静かな公園に響いた。

 公園のゴミ箱にそれを入れ、帰ろうと出口に向かい歩き出したその時。

「あの!」

 背後から声がして思わず大袈裟なくらい体が飛び跳ねてしまう。振り返ると、夜の闇を切り取ったような漆黒の髪に羊の角のような物が生えている。整った顔にはルビーのような妖しい輝きを秘めた瞳、逞しい腕を惜しみなく出し体を黒い衣服で覆い、その背からは蝙蝠のような羽根を生やした――。

 不審者が立っていた。

 どう見ても不審者だった。

 もしくは仮装パーティー後の酔っ払い。

 俺は一刻も早くその場を立ち去りたかった。

「オレ、アナタの事が好きなんです」

「お断りします」

「オレの初めての人になって下さい」

「他あたって下さい」

「アナタじゃなきゃ駄目なんです」 腕を掴まれ、俺は咄嗟に警察を呼ぼうかと思ったがその不審者があまりに切実な目をしているのでもう暫く話を聞くことにした。

「……オレ、悪魔〈サキュバス〉なんです。でもまだ半人前で人間と交わる事で初めて本物の悪魔になれるんです」

 今悪魔だとかよく分からない言葉が聞こえた気がしたが、それは俺が相当酔っているからなのだろう。

 いや、俺ではなくコイツがかなり酔っているのか。

「それで」

「人間界で初めて会った人間としないといけなくて、それがアナタなんです。交わらないと力が出ないから今はもう魔界に帰ることも出来なくて」

「要はセックスしたいだけだろ、分かったじゃあさっさと済ませて魔界とやらに帰れ」

 どうせもう一人くらい相手を探すつもりで居たのだから、いいかと俺はさらりと言ってやった。それなのに、ソイツは驚いた顔をしてそれから俺の手を握りしめて、

「駄目です! 自分を大切にして下さい。そういうのはちゃんとお互いに好きになってからじゃないと」

「お前が言うのかそれを!」

「俺、初めてなんで……ちゃんとアナタを知ってアナタに愛されてからじゃなきゃ出来ません」

「じゃあどうするんだよ」

「アナタに好きになってもらいます」

 真っ直ぐな嘘や偽りのない瞳に俺は思わず見とれてしまう。

 この男は俺が求めているモノを与えてくれる。そんな気がして、鼓動が高鳴るのを感じずには居られなかった。

 だが、仮にこの男の言葉を信じるとしても俺は、俺自身のこの気持ちを信じようとは思わない、思えないのだ。




 結局俺はこの不審者を家に連れ帰ってしまった。逃げようと試みたが、案外走るのが早く追い付かれてしまったのだ。

「名前聞いてもいいですか?」

「……柊<ひいらぎ>誠<まこと>」

「誠さんって呼んでもいいですか?」

 瞳を輝かせながら言う男に、勝手にしろと冷たく言ってみた。ソイツは嬉しそうな顔で俺の名前を呼んだ。

 なんだか胸が締め付けられる。

「あ、オレはグレアって言います」

 俺はベッドの汚れたシーツを丸めて洗濯機に突っ込み、新しいシーツを敷くとそそくさと横になった。体がまるで泥のようにベッドに沈んでいくのを感じる。

 グレアは床に座っていた。布団くらい出してやろうとは思ったが体はもう動かなかった。

 正直、グレアとは関わりたくない。

 真っ直ぐな気持ちをぶつけられるのが怖いのだ俺は。俺は臆病だから、求めるくせにいざとなると自ら拒む。情けない臆病者なのだ。

 香ばしい香りが鼻腔をくすぐり意識が浮上する。ベッド際にある窓から差す朝日も手伝い、俺は目を覚ました。

「おはよう御座います! 誠さんがパン派かご飯派か分からなかったのですが取り敢えずパンを焼きました。もうすぐ出来ますので待っていて下さいね」

 朝にぴったりな爽やかな笑顔のグレアがフライパン片手に何かを作っている。香ばしい香りはテーブルに並ぶパンのものだったようだ。

「……初めてだ」

「え?」

「あ、いや……朝食を作ってもらうなんて初めてで」

 グレアがにっこりと笑うものだから、思わず目を逸らしてしまった。

 俺は身支度を済ませ、ワイシャツに袖を通しネクタイを締めてテーブルの前に座る。目の前にはこんがり焼かれたトーストとスクランブルエッグが並んでいた。

「悪魔も料理出来るんだな」

「簡単なものだけですが……、あ! 誠さん何かリクエストありますか? オレ作れるようにします」

「……考えとくよ」 グレアのころころと変わる表情は見ていて飽きない、それどころかもっと見ていたいとすら思わせる。

 これも悪魔の能力の一つなのだろうか。

「仕事行くから、お前は家で大人しくしていろよ」

「え、ついて行きます! 今誠さんは他の悪魔にも目を付けられやすくなってるんで……護衛に」

「厄介事ばかり持ってくるんだなお前は……。たく、さっさと追い出したくなるよ。と言うよりお前みたいな大きな奴を連れてくなんて無理だぞ」

「大丈夫です」

 そう言うとグレアは小さな毛玉のようなものに姿を変えた。

 毛玉からは小さな羽根が生えている。

「鞄の中に隠れてますから安心して下さい」

 そのグレアの姿に本当に悪魔なんだとしみじみ実感させられる。




 電車で移動中グレアが鞄から出て来ることは無かった。空調は利いているものの朝の電車は暑くて堪らない。身動き一つ出来ない程に押し込まれ額にじっとりとした汗が浮き出てくるのを感じた。だが慣れとは恐ろしいもので、最早何も感じない。

 オフィスに着くと、エアコンが利きすぎている為汗がすぐに引いていく。その為、女性社員は膝掛けを持参し冷える足元を暖めていた。

 自分のデスクの前に腰掛け鞄を開けてみる。

 毛玉はぐったりしていた。

「大丈夫か?」

「はい、なんとか」

 鞄を開けたままにして、パソコンの電源をつける。次第に画面は明るくなっていった。だがそれとは対称的に俺の気持ちは沈んでいく。

「あの、柊さん。ちょっとパソコン見てもらえませんか?」

「……今行きますね」

 女性社員が困り顔で近寄って来る。こういった事はよくある事で俺はその女性社員のパソコンを見に行った。

「柊さん今度の企画のチームリーダーになったんですよね。凄いですよね、柊さんは仕事出来るし丁寧だし本当に凄いです」

 女性社員は両手を合わせてうっとりと賞賛の言葉を俺に吐く。俺は短く言葉を返して席に戻った。

 オフィスにはカタカタとパソコンを打つ音が規則正しく響く。

 午後から取引先の人間と打ち合わせがある為資料を作成しながら、ふと先程の言葉を思い返す。

 周りから見れば上司から信頼され仕事を任されキャリアを上げていく俺の姿は順風満帆に見えるのだろう。本当はたった一度他人に拒絶されただけで自棄になってしまうような弱くて脆い存在だというのに。

 その時携帯が小さく震え、確認した。

 顔も思い出せないような男からの誘いのメールだった。

 酷く自分は醜い生き物のように感じて、電源を切った。




 その日の午後、取引先の相手に会うべく指定された場所に向かった。

「あれ、柊?」

「…………」

 そこに立っていた人物に俺は驚き、言葉を失う。

 それは高校時代、俺が想いを寄せそして俺を拒んだ先輩だった。

「やっぱりあの柊かー、お前変わったな。髪染めたんだ」

 俺は高校卒業後、地元を出て遠くの大学に逃げた。その際、黒髪を落ち着いた茶色に染めたのだ、過去の自分を捨てる為に。

「あの、今は仕事の話を」

「まあまあ、折角の再会をもっと楽しみたいじゃん」

 そういうと先輩は俺の肩を叩く。

 俺が心惹かれた先輩は爽やかに汗を流す人だった。後輩を思い遣り、真っ直ぐな目をした人物だったはずだ。

 だが今肩に触れる手は、俺を抱く男と変わらない欲を滲ませた手のように感じた。

「正直さ、俺お前に会いたくてわざわざ指名したんだよ」

「……何故ですか?」

「まあ、あの……あれだ。偶然な、お前が男を連れてる姿を見たんだよ。なんていうか、お前ゾッとするくらい色っぽくなったよな。あー、惜しいことしたな俺も、あん時はあり得ないと思ってたんだけどさ」

 先程まで騒がしかった蝉の声すら耳に入らなくなった。

 これが自分の愛した男の本性で、こんな男の為に俺は自棄になっていたのか。

「男相手ってさ、女よりラクでいいよな。取り敢えずでも付き合っときゃ良かったよ」

「本当にアナタは惜しいことをしましたね。でももう誠さんのことは諦めて下さい」

 崩れ落ちそうな俺の肩を支え、後ろから凛としたグレアの声が響いた。

 グレアは俺の腕を掴むと引っ張り歩き出す。

 人気のない路地裏でグレアがやっと手を離した。

「お前その姿」

 グレアの頭に角は無く、背中の羽根も無かった。少し疲れを浮かべた顔で笑う。

「少しの間だけですけどね」

「……すまなかった」

 グレアは首を振ると、俺に手を伸ばす。俺は拒まずにそれを受け入れた。ひやりとした冷たいグレアの手が俺の頬を撫でる。

「なんで誠さんはいつも楽しくなさそうな顔をしてるのか、自分を大切にしないのか分かりました」

「……っ……」

「好きだったんですね、誰かじゃなくあの人から愛されたかった。でも無理だから変わりに寂しさを体で埋めた」

「でも、もう吹っ切れたよ。長かったけどな」

 このまま情けなく泣き出してしまいそうだから、俺は俯いた。

「オレじゃあ駄目ですか? あ、泣かないで下さい俺誠さんの笑った顔が見たいです」

「泣いてない」

 あたふたした様子のグレアがどうにか宥めようと俺の頭を撫でるから、涙が溢れてしまった。

 今までの自分の行いを悔やむわけでも、勝手な想像で作り上げた先輩と現実の先輩の違いに傷付いた訳でもなくただ吹っ切れたように涙が溢れてくる。

「お前は悪魔になるため俺を利用しようとしてるだけじゃないのか」

「違います! オレはずっと前から誠さんを見てたんです。いつもつまらなさそうで寂しそうで泣きそうな顔をしてるアナタを、どうにか笑わせたいってずっと思ってました」

「……じゃあなんで早く現れなかったんだ」

「オレ自身、この気持ちが何なのか分からなかったから……。でももう今会わなきゃ会えなくなるって思って」

 そう言ってグレアは困ったように笑った。

 俺はこの気持ちをどうしたらいいか分からず、頬に触れたグレアの手を握り締めた。

「あ、明日からお昼お弁当作りますね!」

「恥ずかしいのは止めろよ」

「大丈夫です、ハート描きますから」

「……捨てるぞ」

 他愛もない会話を繰り返していくうちに、俺は落ち着き先方に謝罪の電話を入れた。




「何してるんですか?」

「電話帳に登録してある顔も思い出せないような奴等を消してるんだよ」

 グレアが興味深そうに覗き込んできた。その顔を見ると、端正な顔立ちに思わず息を呑んだ。

 触れてみたいと思った。

 だが言葉が出ず、結局そのまま休む事にした。

「昨日は悪かったな、布団くらい用意すれば良かったよ」

「いえ、誠さんの寝顔見ていたので平気です」

 屈託のない笑みに俺は顔が火照るのを感じずにはいられない。

「今日は人の寝顔なんて見ずにさっさと寝ろよ」

 俺はそそくさとベッドに横になる。グレアも床に敷いた布団に横になっていた。

 翌日、グレアは朝食とお弁当を用意してくれた。だがどこか疲れたように今日はついて行けないと眉を下げて笑う。毛玉の姿になるのも体力をかなり消耗するようだ。

「早く帰ってきて下さいね。俺の力のせいで他の悪魔もアナタを狙っていますから」

「ああ、分かったよ。それより大丈夫か?」

 大丈夫と頼りなく笑うグレアを残して俺は仕事場に向かった。

 その日の帰り道、心地良い夜風にあたりながらグレアの事を考えていた。

 俺はもう完全にグレアに心を許している。つまりはグレアが言う条件は満たした。

 それならばすぐにでも肌を重ね合わせれば良い筈なのだが。

 今までその行為に特別な意味などなかった。それは自分の胸にある孤独や虚しさを埋めるためだけの行為、そう考えていた。

 だがグレアを前にしてみるとそれは間違いだったと思い知らされる。

「ん……、グレア?」

 そんな風にグレアの事ばかり考えていたからだろうか、目の前を毛玉姿のグレアが横切った気がして俺は思わず追い掛けてしまった。

 毛玉は薄暗く人気のない夜の公園で見失った。

 見間違いかと帰ろうとしたその時、強い力が肩を掴みそのまま引き倒される。

「ぐっ!」

 俺の上に男が馬乗りになり、唇の端を吊り上げて笑っていた。グレアと同じ深紅の瞳がギラギラ輝いている。俺はグレアの言葉を思い出した。

「悪魔の匂いは悪魔を呼ぶ。獲物を横取りされるなんて珍しくないんだぜ?」

 冷たい悪魔の指先が俺の頬をなでる。

 指先はじゃれるように頬から顎に滑り悪戯に体を這う。俺は身を捩った。今まで何とも思わなかった行為が今では酷く感じられる。理由は多分相手がグレアではないからだ。

「悪魔なんかに好かれても何の得もないがな」

 悪態をつくと悪魔が笑う。だが次の瞬間跳ね上がるように悪魔が俺の上から空に舞う。それを不自然な風が追いかけた。

「これ以上誠さんに近付けない」

「グレア!」

 風の正体はグレアが持っていたグレアの体よりも大きな鎌によるものだった。グレアは紅い瞳を妖しく光らせる。闇夜に浮かんだその色は酷く不気味で悪魔は少したじろいだ。

 だが、その悪魔もまた何もない場所から鎌を取り出し構える。

 鎌がぶつかり合う鈍い音が響いた。

 俺は目の前で起きていることをただただ見守る事しか出来ない。

 背に生えた翼をはためかせ舞い上がった二人が激しくぶつかり合う。

 幾度となく奏でられる鈍い音。グレアを目で追うと疲労しているのが分かった。肩を上下させ明らかに動きが鈍くなっている。

「グレア!」

 思わず空に向かってその名を呼んだ。

 次の瞬間、一瞬の閃きと共にグレアの鎌が悪魔を引き裂く。 俺は息を呑んだ。

 悪魔は空気中で細かく砕け砂のように風に舞った。

 グレアの勝利に安堵したのも束の間、グレアの鎌もその悪魔と同じ様に消えてなくなり同時にグレアは真っ逆様に落ちてきた。

 俺はその体を受け止めようと走る。

 息が上がった。胸が締め付けられるように呼吸が苦しくなる。嫌な汗が額を流れ落ちた。

 俺の両手は何も掴めない。

 まるで全てが夢だったように俺は公園に一人佇んでいた。






 携帯は整理すると案外残る人間は少ない。

 俺は時々しか鳴らなくなった携帯を鞄に入れて、スーツに袖を通した。

 あの夜から一週間が過ぎた。グレアが再び現れる事もなく、ただ時間だけが流れていく。

 思い出しては情けなくも涙を流していたが、今となってはただ後悔だけが胸を締め付ける。

 グレアに触れたかった。グレアの温もりを全身で感じたかった。今では何もかもが遅過ぎる。

 俺は小さく息を吐き出し、ドアを開いた。

「誠さん……」

 そこには、黒いシャツを着た黒髪に同じく黒い瞳のグレアが立っていた。頭に角が無く背中にも羽根がない。俺は状況が分からずその人間のような容姿のグレアをただ見つめることしか出来ない。

「今日はお昼のお弁当、間に合いませんね。代わりに夕飯は誠さんの好きなものをいっぱい作ります」

 視界がぼやけてしまった。何も言えない俺をグレアが抱き締める。

「これから沢山教えて下さい、アナタの事」

「ああ」

 グレアの腕のなか、俺は顔を上げた。グレアは笑っている。それからゆっくりと顔が近付き俺は目を閉じた。唇が重なりあう。

「これからは同じ時間を共に生きましょう」

 そう言ってグレアはまた唇を寄せた。

 言葉はもう不必要とさえ思える。

 ただ俺はこのまま全身でその温もりをずっと感じて居たかった。

 俺がずっと求めてきた温もりがそこにあるのだから。



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[一言] お久しぶりです! 遅ればせながら拝見しました! 宮樹さんがあまりに的確なことをおっしゃっているので、簡単になってしまいますがご勘弁を。 心を閉ざした主人公、心優しく人懐っこくちょっと図々しい…
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