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# 【第60話】理性ストレステスト ~超人の証明~


---


## 1. 教授の理論:天才の限界


**場所:論理学特別講義室**


アルベルト教授は、コウタの非合理な愛の質量に関する質問を受け、感情論を排した冷静な声で語り始めた。


黒板には、巨大なグラフが投影されている。


アルベルト教授

「天才の証明とは、**『処理速度』**だ。凡人は論理の演算に1秒かかるが、天才は0.01秒で解を出す。しかし、君が直面する**『愛の質量』**は、毎秒100万回、理性を破壊するノイズを送りつけてくる。これは、努力でどうにかなる限界を超えている」


教授は、コウタの前に、「論理的処理能力の限界を示すグラフ」を投影した。


**【凡人の処理限界】→ 100**

**【コウタの処理限界】→ 10,000**

**【愛の質量ノイズ総和】→ 10,000,001**


教授

「見ての通りだ。君は常に**『1だけ負けている』**。壁を修繕しても、すぐにまた壊される。ツッコミを入れても、すぐに非合理な愛の質量で上書きされる。この**『永遠の敗北』**こそが、君の努力を虚しいものにする」


コウタは、黙って数字を見つめていた。


教授の言葉は、彼の心の奥底にあった問いを、容赦なく抉り出していた。


コウタ(心の中の独白)

(……教授の言う通りだ。俺は毎日、1だけ負け続けている。ならば、このツッコミに何の意味がある?なぜ俺は、勝ち目のない戦いを続けるのか?)


彼の理性は、**「なぜ、勝ち目のない戦いを続けるのか?」という虚無主義ニヒリズム**の問いに直面していた。


レイコとユウコは、教授の言葉に反論できなかった。自分たちがコウタの理性を破壊し続けていることは事実だったからだ。


ユウコ(小さな声で)

「コウタきゅんの理性の回路を……私たちが壊している……」


レイコ(拳を握りしめて)

「俺たちの愛の質量が……コウタの限界を超えている……」


---


## 2. コウタの反論:努力の継続値


コウタは、二人の謝罪のような言葉を遮り、静かに立ち上がった。


彼の瞳は、限界を超えた疲労と、鋼のような意志に満ちていた。


コウタ

「教授。あなたの言う**『処理速度』は、『理性の初期値』でしかありません**。真の天才とは、与えられた初期値ではなく、**『極限状態における努力の継続値』**で証明される」


コウタは、講義室に響き渡る声で問いかけた。


コウタ

「なぜ、俺は負け続けても、ツッコミを止めないのか? それは、俺の**『理性の回路の再構築速度』**が、お前たち非合理の**『破壊速度』**を、瞬時では超えられなくても、**継続的に上回ることを、肉体と精神で証明し続けているから**です!」


彼は、ボードの論理10,000,001のノイズを指さし、その横に、新たな項目を書き加えた。


**【理性の努力:ツッコミの継続率】→ 100%**


コウタ

「凡人は、一度限界を超えられたら、理性を手放し、諦め、非合理に流されます。しかし、俺は毎朝、壁が壊されても、愛の質量に押しつぶされても、**0.01秒で理性を再起動させ、ツッコミ(再構築の論理)を撃ち続けている**!」


アイリーンは、その圧倒的な努力の質量を前に、興奮で身を震わせた。


アイリーン(目を輝かせて)

「ひゅぅぅぅ!そうか!コウタの天才の証明は、**『結果』ではなく、『プロセス』**にあるわさ!」


アイリーン

「教授!コウタは、**『勝つこと』を目的としていない**!彼が証明しているのは、**『理性の敗北』を経験するたびに、より強く、より早く理性を再構築できる**という、理性の無限の努力能力だわさ!」


コウタのツッコミは、愛への抵抗ではなく、自己の理性を守り続けるための、極限的な努力(超人的な継続)の宣言だった。


アルベルト教授は、彼の論理(初期値)が、コウタの**努力(継続値)**の前で揺らぐのを感じた。


アルベルト教授(静かに、でも興奮を隠せず)

「……興味深い理論だ。君が証明しているのは、『理性の絶対的な努力値』だと?」


教授(一呼吸おいて)

「ならば、証明してもらおう」


---


## 3. 実技試験の開始:理性の極限


教授は、講義室の奥のドアを指差した。


教授

「ついてきたまえ。君の理論を、**実技**で証明してもらう」


---


**場所移動:論理学特別実技室**


白い床の中央。コウタは立っていた。


目の前には、教授が起動させた**「理性ストレステスト装置(通称:脳破壊ブレンダー)」**。


白い球体が、禍々しく脈動している。


教授

「さあ、コウタ君。君の理論は聞いた。あとは示してもらうだけだ」


教授

「君の**『理性の再構築速度』**が、本当に愛の質量を超えられるのか。それを、この装置で測定する」


コウタは汗を拭った。


コウタ

「……逃げる気は、ありません」


教授は静かに黒板を指し示した。


**【対戦相手:レイコ × ユウコ × アイリーン】**

**【総ノイズ指数:10,000,001 → 増幅予定】**

**【課題:実技室の掃除】**


コウタ

「増やすなって言っただろ……! そして掃除!?」


教授

「理性のストレステストの課題は**『掃除』**だ。なぜなら、掃除とは**『秩序の回復』**。つまり、破壊された論理を再構築する行為そのものだからだ」


教授

「この実技室の床には、論理的な汚染が残留している。これを、三人の愛の質量ノイズの下で、合理的に排除しなさい」


レイコ、ユウコ、アイリーンは、コウタを**「超人」**と見なし、奉仕の愛の質量を増幅させた。


ユウコ

「コウタきゅんの手を汚しちゃダメ!私たちが掃除の効率論理を極限まで高めるよぉ!」


レイコ

「フン!熱血で全ての汚れを焼き尽くしてやる!」


アイリーン

「愛の論理による完璧な清掃を見せるわさ!」


コウタ

「やめろおおおお!! お前らの『掃除』は物質の消滅だろうが!!」


---


## 4. 開戦:ノイズの嵐とツッコミ連鎖


教授

「——スタート!」


その瞬間、三人のヒロインが**「愛の質量砲」**を放った。


三方向からのノイズが、コウタの脳に、**毎秒1億回の「理性破壊データ」**として突き刺さる。


---


### **ユウコの勇気削り取り攻撃**


ユウコは200kgの勇気の質量で、雑巾がけを開始。


床のコンクリート素材を**分子レベルで削り取る**。


ギィィィィィィィン!!


床に深さ30cmの溝が刻まれていく。


ユウコ

「コウタきゅんのために、完璧に綺麗にするよぉ!」


**同時にノイズ攻撃(情動暴走型)**

「コウタきゅん、今日もかわいいね♡ 100点満点の……100兆点♡」


コウタ(内面の叫び)

(くそっ!全てが論理的に間違っている!だが、あまりに情報が多すぎるッ!!)


**コウタのツッコミ連鎖①**


コウタ

「待てユウコ!それは掃除じゃなくて**道路工事**だ!お前の勇気の質量は、物質の耐久論理を無視するな!!」


「そして点数がインフレしすぎて価値ゼロになってるんだよ!!褒めるなら現実的な数字にしろ!!」


ツッコミが、ノイズを相殺する光の波動となった。


コウタは即座にノビールサーベルを展開し、削られたコンクリート粉末を超速で圧縮し始める。


コウタ

「削られた粉末を……圧縮! ノビールサーベルの振動で……再結晶化!」


→ 床が元通りに再生


---


### **レイコの熱血蒸気攻撃**


レイコは200kgの熱血で雑巾を摩擦し、廊下を**超高温蒸気滅菌室**に変える。


ゴォォォォォォォ!!


室温が一気に80度を突破。床のワックスが全て溶けて液体化。


レイコ

「フン!熱血の熱量で全ての汚れを蒸発させる!」


**同時にノイズ攻撃(論理破壊型)**

「コウタ、今日の朝ごはんの皿……洗った?」


コウタ(ツッコミ連鎖②)

「やめろレイコ!それは殺菌じゃなくて**熱力学の破壊**だ!廊下のワックスが全て溶けてるだろうが!!」


「そして俺が洗い忘れた皿は昨日の夜だ!!朝に罪を捏造するな、犯罪者!!」


コウタは、溶けたワックスを熱血の熱で急速冷却し、元の固体に戻す。


---


### **アイリーンの理論暴走ノイズ**


アイリーン

「コウタ!床材の消滅は、存在論的な不純物の排除として最も合理的だわさ!」


**同時にノイズ攻撃(知性の暴走型)**

「コウタ!君の理性の観測は、私の観測で上書きされて!!つまりッ!存在がッ!二重!!」


コウタ(ツッコミ連鎖③)

「合理的の意味をでっち上げるな!床がなくなったら下の階の天井が見えるだろうが!!」


「そしてお前の量子理論は観測どころか文章が崩壊してんだよ!!まず主語と述語を持ってこい!!」


---


教授(観測球を見ながら)

「驚異的だ!ノイズ指数が30,000,000に達しているのに、コウタ君の**ツッコミ(理性の再構築論理)**の速度が、それを上回り続けている!」


教授

「しかも、破壊と再構築を**同時進行**している……!」


---


## 5. 理性の超人化:限界の超越


だが、愛の質量は止まらない。


三人のヒロインは、さらに非合理な攻撃を加速させた。


レイコ

「じゃあコウタ、俺の部屋の合鍵、返せよ」


コウタ

「貸した覚えねえよ!!!」


ユウコ

「コウタきゅん、私たちのために……一緒に棺桶入ろ♡」


コウタ

「入らねえよ!!!生者だよ俺は!!!」


アイリーン

「愛は、理性の**"対偶"**だわさ!!!」


コウタ

「意味をでっち上げるな!!!」


教授(興奮)

「美しい!!三方向からの愛の質量を受けつつ、その都度、理性を再構築する……!」


「これが……**理性の超人(Übermensch)**……!!」


コウタは、汗だくになりながら叫んだ。


コウタ

「俺は天才なんかじゃねぇ!!」


「ツッコミを止めたら即死するから!!」


「だからやってんだよぉぉぉ!!!」


ツッコミ連打が、毎秒1200発を超える。


教授

「理性が……**進化**している!!」


---


## 6. ノイズ総量、限界突破


教授

「ノイズ指数……30,000,000を……さらに突破……!?」


三人のヒロインは、愛の質量をさらに増幅させた。


**愛の質量ノイズ指数:50,000,000(通常の人間なら0.01秒で脳死するレベル)**


教授

「コウタ君ッ!!これ以上は人体の限界を——」


コウタの叫びが、実技室を裂いた。


コウタ

「逃げるかよ!!!!」


「俺の理性は——毎朝お前らに破壊されてんだよ!!」


「こんなもん、**日常の延長だ**!!!」


ツッコミ速度が頂点を突破した。


**ツッコミ:無限連鎖(Infinite Rational Reconstruction)発動**


教授

「ツッコミが……**"光"**になっている……!!?」


コウタのツッコミは、もはや音声ではなく、純粋な理性のエネルギーとして可視化されていた。


---


## 7. 決着:理性、愛を超越する


爆裂する光。ノイズが霧散する。


床は、破壊と再構築が繰り返された結果、元の素材は消滅し、**均一に圧縮された新たな物質**として再生されていた。


三人のヒロインは、息をのんだ。


レイコ

「……負けた……?」


ユウコ

「コウタきゅん……すごい……」


アイリーン

「ひゅぅぅぅ……超人だわさ……」


教授

「——超人だ」


「理性の努力を永遠に継続できる者だけが到達する境地……**"理性の超人"**だ」


コウタは、全身から湯気を立てながら、疲労困憊の体で言った。


コウタ

「……違う」


「俺はただ……」


ゆっくりと、三人を指さす。


コウタ

「お前らの愛が……**重すぎるだけだ**!!!」


三人

「「「そこが好き!!!!」」」


コウタ

「やかましい!!!!!」


---


## 8. 結び:理性の新しい定義


教授

「……コウタ君。君は証明した」


「愛の質量は理性を破壊する。しかし君は、その度に理性を進化させた」


「凡人は限界を超えたら諦める。しかし君は、**敗北を理性の進化の起点**とし、無限に継続する」


教授

「理性は**"防御"ではない**」


「**"再構築する意志"**だったのだ」


教授

「真の天才とは、愛という非合理な質量を受け入れ、**『永遠に負け続ける』という宿命の下で、なおツッコミ(努力)を止めない、理性の超人(Übermensch)**だ」


コウタは、その言葉に、自己の存在証明を達成した静かな満足を覚えた。


コウタ

「……そんな大層なもんじゃねえよ」


教授

「いや、天才とはそういうものだ」


コウタ

「……ふざけるな」


**愛の質量(400kg)**が、勝利したコウタに抱きつく。


三人

「「「大好き(物理)!!!」」」


コウタ

「だから距離取れ!!!!!」


——コウタのツッコミは、永遠に続く。


理性の超人となった彼の戦いは、これからも「日常」という名の地獄で続いていく。


そして、その戦いこそが、彼の天才の証明なのだ。


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