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49.薬草を求めて③

「今日は、午前中は早めに切り上げて昼食を取った後に、

ルシエルは残って鑑定に専念してくれ、

一日中採集に時間を使うので、昨日よりもずっと鑑定する量が増えるだろう。

鑑定も連発すれば疲労するから、出来るだけこまめに水分を取って、

休み休み能力を使って欲しい」


「ありがとうございますお義兄様、そうさせて頂きます」


実際に森の中から見知らぬ薬草を探す事は、

非常に困難だった。


特定の場所に絞っているとはいえ、

森の中なのだから草などそこかしこに生えている。


また、一見して違う草も育成状態や、

生えている場所により形が違うだけで同じものだったりする事も多々ある。


ある程度全員で仕分けしてから鑑定はしているけど、

それでも被ってしまう事は避けられない。


鑑定の能力も範囲を対象にして調べなければ、

ある程度回数をこなせるけど、

数が数だけにどうしても疲労は蓄積してしまう。


朝食を済ませて準備を終えると、

ルイード様の能力で全員島の西側の中継地点に集まった。


ダンさんの顔色が悪かったので、心配で訪ねてみると、

王太子の容態が悪く昨日私が渡した回復薬どころか、

ただの白湯すら殆ど吐き戻してしまうらしい。


だけど少しでも水分を取らせないと、それこそ数日で死んでしまうので、

ろくに寝ないで少しずつ水分を含ませていたようだ。

もう、聖女よりダンさんの方が余程婚約者みたいだ。


聖女を除いた全員で、ルイード様の持って来た地図で探索範囲と

昼に落ち合う時間を決めて各自その場を離れた。


「ルシエルさん、疲れてませんか?平気ですか?」


ルー君に跨って森の中を疾走していると、

ルイード様が心配して声をかけてくれた。


「平気です、ルー君は速いですけど、揺れない様にしてくれてますし、

昨日はルー君が暑くない様に、洞窟の温度まで調整してくれたみたいで、

凄い柔らかな涼しさで快眠できました」


「それは私も気付きました。

氷の息吹の事は伝承として残っていたので知ってはいましたが、

氷の吐息というのでしょうか、想像以上にこの子は賢いみたいですね。

もしかして、我々では判別出来ない薬草の仕分けも出来るかも知れません」


お昼に中継地点に戻ってから分かった事だけど、

ある程度私達が持ち寄った草花を仕分けして並べてから、

同じ物は弾いてねと頼んだら、ペシペシと同じ草花を弾いてくれた。


犬も猫も馬も好きだけど、ルー君は本当に賢くて可愛い。

聖女を見ていると人間が一番苦手かもしれないまである。


午前中は昨日と同じ様に採集に専念した。

ジメジメとした森は不快だったけれど仕方がない。

集められるだけ集めて私達は、集合場所に戻ったら聖女が待っていた。


このままだと私が近付けないので困っていると、

ルー君が低い声で唸って追い払ってくれた。

どう見ても小綺麗な格好のままだったので、食事だけ貰いに来たのだろう。


ダンさんが帰って来た時に、

近寄って魔法のカーペットで送らないわよとか脅していたみたいだけど、

もう結構森の奥の方に採集の場所が移っているので、

それ程は魔法のカーペットは役に経っていないのだけどね。


何であれば途中までお義兄様に送って貰って分岐すれば良いだけ。

帰りが少しばかり大変だけど。


ダンさんにさえも素気なくあしらわれて、

私を睨みながら文句を言いつつも離れて行った。


何故私は睨まれないといけないのか、本当に分からない。


全員が揃うまで時間があるが

魔法で火も起こせない私が調理をする事が出来なかった。


飲料水もそろそろ蓄えが無くなってしまう。

湖の水はかなり上質な水だったけど、

それでも見えないウィルスとかは怖い。

念の為に煮沸して更に、

最後に鑑定して安全を確認した水を飲んでいたのだ。


魔法で作った水も一定量飲みつつ、補充もする必要があるわね。

全員が揃ったら相談してみよう。


食器等の準備をしながら全員が揃うのを待った。

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