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40.食料確保②

次の日、朝起きると自分の中に何かが芽生えた事が分かった、

きっと『格納』の能力だろう。


能力については、未知な部分が多く色々な諸説がある。

解明できれば国家的にもかなりの利益を生み出す為に、

各国共に研究をしているが、少なくとも表向きは以前謎のままである。


今回の用に能力の木の実として出回るのは初めてでは無いだろうか。

私は特に能力の実など食べていない、お義兄様やルイード様も記憶にないそうだ。

これだけ能力を持っている人間が集まるのは異例と言えば異例な事態。


考えても仕方が無いけど、もし子供が生まれたら能力は受け継ぐのだろうか。

過酷な環境なので生き抜く手段を残してあげたい気持ちがある。

仮にお義兄様とルイード様の子供が出来たとして、

同じ母親どうしの子供が結婚するのは平気だろうか。

まだそこまでの行為に至っていないけど、つい先を考えてしまう。


この島内で解決するとしたら、聖女と王太子もしくは、

聖女とダンさんの子になるんだけど、どちらにせよ聖女の血が入ってしまう。

でも、乙女ゲームで転生者といれかわる前は、凄く良い人だったので平気なのかも。


取りあえず今は仕方ないけど、魔法や能力に頼らない知識や生活基盤を整えていこうとは思っている。

先ずは地熱の利用をしたい、と言うのも鑑定である程度分かったのがこの島の中心に火山がある事。

活火山では無いけど死火山でもなさそうだ、内部にマグマを蓄えているかも知れない。


私の鑑定で鑑定範囲を地下に伸ばせば、温水脈を探す事が出来るかも。

上手く行けば、温水路を張り巡らせて、ある程度の面積の畑で冬の間も作物が安定して採れるかもしれない。

一部区画は、更にビニールハウスみたいにしたいんだけど、ビニールは作りかたが分からない。

原料は石油だと思うけど、そもそも石油が取れない。

私はこの世界の設定を知らないので、見当もつかないために外周りが多い二人に、

それっぽい物があったら持って帰ってきて欲しいとお願いしてある。


朝食後の打ち合わせで私は自分の考えを二人に話した。

今まで話し合いは何となく夕食後にその日報告と共にしていたんだけど、

最近の夜は、それ以外の営みに関する攻防がある為、何となく朝食後の時間にずれた。


「私は、探索地域拡大と塩の確保と植物採取ですね。

探索地域生活ですがこれ以上森の中央に向かうと大型の獣がいそうですので、

ひとまずは、横方向に広げていきます。

遺憾ですが地図を作っていきますので、絵画を額縁とセットで一枚使わせて下さい。

塩は備蓄を含めてある程度たまったら定期的に作る程度にとどめますね。

採取は、昨日森で初めて見かけた物がありますので、

手が空いた時にでも鑑定をお願いします」


「最後に俺だが、もう少し森を焼いて柵を作ってから出かける。

家畜になりそうな獣がいたら気絶させて飼育用に捕獲して見る。

魚は最終的には小舟を作って釣り竿か網でも作っていく方向にシフトさせたいが、

今は備蓄優先だな」


最終的には資源循環型農業を目指したいけど、

まだまだ着手したばかりで精一杯なのは仕方がない。


ただでさえ余裕が無いのに聖女達からの防衛も考える必要があるから頭が痛いわ。

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