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解放_2
通信が切れる直前、
大地が揺れて、鐘が着いたような
低い音が響いた。
「あーあ、残念。
また貴重な命が失くなった」
世界中で誰より事態を
把握する男が追悼の言葉を送った。
「何が起きたか分からんか?
簡単だぞ? 岩を落とした。
俺も王国にやられた。
それを、まぁほんの少し
上乗せして同じことをした。
でも大したことじゃない。
現に俺は今、生きてる。
だから絶対に死ぬということはなかった。
少なからず生きているはずだ。
生きられなかったのは……」
嘲りやふざけた顔しか
しなかったラントが
この通信で初めて真面目に語る。
「ーー『覚悟』が足りなかったからだ」
読んでいただきありがとうございます。
今後も掲載する予定です。
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