解放_1
映像に映った一人が悪態をつく。
たびたびラントに意見していた男だった。
「何をしているのやら。
理解に苦しむ」
組んでいた手をほどき、
背もたれに体を預けた。
「司令官、失礼いたします!」
そこへ血相を変えた部下が部屋に飛び込んできた。
「なんだ。ノックもなしに入って来おって」
「突如、上空より巨大な岩が出現!
こちらへ墜落しております」
「は?」
「こちらへ!」
部下は近くの窓に案内し、空を見せた。
「なんだ、あれは」
部下の言葉通りの空だった。
巨大な岩が浮いている。
いや、どんどん大きくなっているのを見ると
確かに落ちてきているらしい。
「なんだ、あれは」
男はもう一度言った。
どれほど大きいかというと、
今いる基地を丸ごと押しつぶせるほどの大きさである。
すでに攻撃を空へ打ち上げていたが、
届かなかったり、届いても意味がなかったり。
通信越しに他の基地にいる仲間が
状況説明を求めるが、司令官の耳には入らない。
もう太陽を覆いつくしてしまった。
そして、最期にもう一言だけ言った。
「なんだ、あれはっ!」
そこでこの基地からの映像が途絶した。
読んでいただきありがとうございます。
今後も掲載する予定です。
ブックマーク、評価、感想を
どうぞよろしくお願いします。




