陥落_1
兵士たちは一心に砦へ戻り、
その場の最高責任者である
大佐に状況を含めた説明をした。
「それでノコノコ言いくるめられて
帰ってきたのか! この腰抜け!」
当然、大佐を怒らせるが
諦めなかった。
「お言葉ですが、直接ご覧になって
いないからそう言えるのです。
あれは無理です。
我々の力ではどうしようも
ありません。
中央軍からの協力なくして
あの敵は倒せません」「黙らんか!」
大佐は手元の灰皿を兵士の
顔に投げつけた。
「たった一人に援軍。
それもエリート揃いの中央に
助けを求めなどしたら、
俺の首が飛ぶわ!」
鈍い音がして、
足元で灰皿が転がる。
額から太い血の筋が流れるが、
兵士は毅然として訴え続けた。
「力不足で申し訳ありません。
ですが、どうかご英断を」
「ぬぐぐ」
なおも態度を替えない部下に
大佐は顔を真っ赤にしていた。
ついには、隣に立っていた補佐官を
突き飛ばし自ら剣を持って
近づいた。
「この敗北主義者め!」
ヒュンと小さい風切り音がなって
血しぶきが部屋を汚した。
大佐は目の前で倒れた部下を
踏みつけにして言った。
「手間を取らせおって、
この馬鹿者が!
おい、誰かこれを片付けろ!」
掃除を命じて目を話した瞬間、
この男の運命が決まった。
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