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ラントがこれまで戦った経緯を考えて、
ヒメは彼の魔法を推定した。
「ラントは観察と理解することで
相手の技を自分の物にすることができる。
馬鹿力ばかりに目が行きがちだけど、
本当に警戒すべきなのは寧ろこっちよ。
強い技をぶつけても耐え切られたら、
同じ技をかけられることになるし、
複数の魔法を同時に使える。そうよね?」
ヒメはラントを問い詰めるが、
軽く流される。
「俺からは何も言わんと言った」
「でも、見せつけたい
気持ちはあるのよね?
じゃないとわざわざあんな方法で
来るのに私を同行させないもの」
ラントたちが連合国に侵入する際に
使った岩による飛行だが、
ただの力業では成り立たない点がある。
例えば、空気の問題である。
高度が上がるほど空気が薄くなり、
呼吸が難しくなるはずなのに、
あまり息苦しい思いはしなかった。
例えば、急降下の時には
急激なGの変化で意識を飛ばしても
おかしくなかったのに平然と
していられた。
「それにこんな風に一発で消せたのに
遊んでたのは、
新しい技を会得するのに
時間がかかったからだし。
ここでこんな風に待っているのも
知らない技を覚える前に倒してしまうのが
惜しいからなんでしょ?」
ヒメはなぜか語気をどんどん
強くさせてしまい、
今度は連合国兵に当たるように言った。
「ともかく、迂闊にこちらの手を見せたら
どんどん強くさせてしまって
手に負えなくなる。
だから、一度退いてほしいのよ!
分かった!」
「お、おう」
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