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接戦_3
軍施設の廊下の真ん中で、
ポケットに手を入れながら、
盗み食いをする。
将校にあるまじき行為をする少将。
青年兵士は自分より若いのでは、とすら思った。
「君、大丈夫? ごめんね?
ボクらの世代は気が短いのが多いから。
君いくつ? なんでここにいるの?
あ、怒ってるわけじゃないよ?
正直なとこ、どう?」
その上、よくしゃべる。
「私は家が貧しいので親への仕送りと
自分の食い扶持が欲しくて来ました」
「あぁ。お金とごはん、大事だもんね。うん」
少将は盗んだパンをかじって何度もうなづいた。
「まぁ、それも大事だけど。
まずは命を優先させなきゃだめだよ?
人間、いつ死ぬか分かんないんだから」
「はい。私もそう思います」
「これ、機密なんだけどさ。
昨日、連合国から王国に出した使者。
《紅蓮の貴公子》なんて大層な二つ名で
呼ばれてたやつなんだけどさ。
死んじゃったんだって。しかもたった一人の敵に」
「そんなバカな!?」
青年兵士は大声で驚いた。
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