75/301
接戦_2
少将の実年齢は大佐より少し年が高い。
しかし、顔の皴が少なく若々しく見える。
「いえいえ、少将の手を煩わせるわけには
まいりません。
ここは我々だけで対処いたしますので、
どうぞ楽にしていてください」
「あ、そう? なんだか悪いね」
「では、失礼いたします」
大佐はそそくさと少将の横を通りすぎる。
「ああ、そうだ。さっき答えた君、ちょっと。
ちょっと来なさい」
指名された青年兵士はうろたえて、
大佐と少将の顔を伺った。
大佐は嫌そうな顔をしたが、その大佐に
「ちょっとだけだから。すぐ返しますよ」
と手振りを加えて頼んだ。
大佐から小声で許可をもらい、
青年兵士が少将の前で直立する。
硬直する兵士に少将はポケットに
詰め込んだパンを渡した。
「そう硬くならないで。ほら。食べなさい。
さっき、食糧庫でくすねてきた。
あ、これ内緒だよ?」
「はあ」
身分のわりにみみっちい真似をする少将に
つい気の抜けた返事をしてしまう。
読んでいただきありがとうございます。
今後も掲載する予定です。
ブックマーク、評価、感想を
どうぞよろしくお願いします。




