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召喚者_5
予想外の返事に
魔術師たちは耳を疑った。
「今、なんと、仰いましたか」
「断る。断固拒否だ。絶対に手を貸さん」
「なぜ断られるのですか?
戦鬼様について詳しく
書かれた記録を見ました。
とても好戦的で腕に強い自信の
ある方だと。
よもや負けを恐れているわけでも
ないでしょう」
「無論だ。俺がお前の願いを
聞かない理由、それはーー
お前の顔が悪いからだ」
魔術師たちは絶句した。
「寝起きにそんなしわだらけの顔を
見せられてみろ。
気分が悪くなる。違うか?」
「……」
あまりにも傍若無人な理由で
魔術師たちは唖然とする。
その一人が声を上げる。