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紅蓮_4
背中から壁に激突して倒れるラントに
王子は魔法の概要を教えた。
「魔法というのは魔術の法則を物に付与する技術」
王子は短刀に刻まれた紋章を見やる。
「僕たち連合国の人間は魔術を使えない。
体質的に適正があまりないんだ。
だから対抗策として僕らの先祖がこの技術を生み出した」
「対抗策? 俺好みのめちゃくちゃ攻撃的な力ではないか」
ラントが壁に埋まる体を起こす。
「そうだ。確かに私の魔法は攻撃的だ。
だけど、力の意味は知っている。
誰かを守るためだ」
本当は怖かった。
王子は迷いなくラントに刃先を向ける。
「あなたが傷つけることをやめないと言うのなら、
私があなたを止める」
震える声でいまいち締まらないセリフに
ラントは笑った。
「そうか。俺を止めるか。それもいい。
だが、お前は勘違いしている。
魔法を教えたお前に、俺が見せてやろう。
本当の力というものを」
ラントはもう一度、王子に戦いを挑んだ。
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