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紅蓮_1

ラントと王子が戦い始めた頃、

少し離れた場所から

ヒメが爆発する建屋を見下ろしていた。

「姫様。住民の避難、完了いたしました」

夜の闇から現れた影が

ヒメの後ろでひざまづいた。

国民の命と引き換えに名と権力を失くしても

彼女に付き従う人間は多かった。

侍女や料理人など、非戦闘員は

自ら宮殿に残り彼女を補佐している。

そして、ここにいるのは

昔からヒメを守ってきた兵士たちである。

彼らはラントによって職を失ったが、

その後は一般市民としてこの街に残り、

ヒメを支えていた。

そして今回、彼らが任された仕事は

使者の隠れ家の発見と住民の避難だった。

その一人にヒメは問いかけた。

「敵国の人間とはいえ、

あの男に売ったのは罪かしら」

影は即答する。

「いいえ。

姫様は何も罪を犯さず、

正しいことのみをされてきました」

そう返しても沈んだ目をする主君に

影は慰めの言葉をかける。

「敵国の人間ですが、あの男を倒してくれることを

祈りましょう。

なにせ彼はあの《紅蓮の貴公子》なのですから」

武勲の数は少なく、大きな功績もないが、

王子の強さはこの国でも広く知れわたっていた。

しかし、ヒメはその強さが逆に憂鬱だった。

ラントの性格上、強い相手ほど好戦的になり

手加減をしない。

彼女の頭の中ではすでに勝負が終わっていた。

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