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悪手_4
ラントは顔を引っ込め、
開けた穴から腕を中へ伸ばす。
その腕に何本もナイフを投げられるが、
全く意に介さず直接鍵を開けていった。
すべての鍵を解除され、
扉がゆっくり開いた。
「何のご用でしょうか。新しい王、ラント様」
「いや、何。ちょっと遊びに来たんだ」
「なるほど、遊びですか。
それは残念ですがまたのご機会にいたしましょう」
ラントの言う遊びがどんなものか、
彼の拳を見れば聞くまでもなかった。
「選択肢をやろう。
そこの王子が死ぬか、他の全員が死ぬか」
「お前が死ね!」
王子の仲間二人が左右から同時に斬りかかる。
ラントは逃げなかった。
息のあった攻撃など眼中になく、
裏拳一つで向かってくる敵を粉砕した。
「そうだ。それでいい。
そうして来ないと俺が困る」
ゆっくり近づいてくるラントと
王子の間を付き添いたちが塞ぐ。
「キサマ、我々にこんな事をして
ただで済むと思うなよ。
戦争でも始めるつもりか!」
「それが目的だ。願ったり叶ったりだ!」
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