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召喚者_3

「そうか。こいつらが俺の封印を解いたのか。

……そこのお前、ちょっと立て」

ひざまずく一人に指をさして、

その場で立ち上がらせる。

男は伸ばした指を拳に戻し、

そして勢いよく人差し指を弾いた!

それだけで突風が起こり、

立たされた者が吹き飛ばされる。

突然のことに魔術士の集団は動揺を隠せない。

しかし、最初に声を上げたのは

男の方だった。

「貴様、嘘を言ったな!

本来なら腕をちぎるつもりがこのザマだ。

1割も戻ってないではないか!」

「言葉足らずで申し訳ございません。

恐れながら、釈明の時間を下さいませ」

男の発言に被せるように

魔術士の老人が話し始める。

「戦鬼様にかけられていた封印は十。

おそらくはあまりに強大すぎる故に

重ねがけする事でようやく留められたのだと

推察しております。

その上、恥ずかしながらウィザルドで

最高峰の我々を持ってしても解析できず、

『行動制限』の封印しか

解除出来なかった次第でございます」

「つまり俺にはまだ九つも

封印が残っていて全力は出せないと」

「仰る通りでございます。

残りにつきましてもいずれは

解きますが今しばらくの時間を

御容赦下さい」

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