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隣国の使者_1
かつて自分にかかった封印を解いた
魔術士の一人、アイサが下でラントを待っている。
知らせを受けたラントは
十メートル以上の高さから飛び降りた。
「何人で来た?」
「三人です」
「少ないな」
ずんずん進むラントの後ろを
アイサが足早についていく。
「俺は玉座の間の前で待つ。
お前は着替えてから来い。
服はヒメの物を盗め。さすがにその服は汚すぎる」
「分かりました」
アイサはヒメの私室へ向かう。
「客人には丁重にもてなさねばな」
赤い絨毯の上で三人の男が立って待っていた。
その部屋の奥の扉が開く。
「待たせたな、客人。支度に時間がかかった」
ラントはまっすぐ玉座に腰を下ろし、
高価な服だが着付けがめちゃくちゃな格好のアイサ、
ムッと不満そうな顔のヒメがそばに立つ。
ウィザルド王国の姫が国と引き換えに
我が身を売ったという噂を使者たちは耳にしていた。
それが真実であることに驚いたが、
すぐに身を改めて挨拶をかける。
「この度は新国家の樹立おめでとうございます」
「取り繕うな。ただの簒奪だ」
ラントは自分の凶行を誇るように言った。




