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終戦_3
ラントは煽り続けた。
まだ戦い足りないからだ。
「なら、お礼を言うべきね。
そんな無能を殺してくれてありがとう」
しかし、逆に感謝されてしまった。
せっかく火付け用に王を連れてきたのに
こうもばっさり切り捨てられては
こちらの居心地が悪い。
「親に死ねと言うか。なんてひどいヤツだ。
立派なおウチに産んでくれた親ぐらい大切にしろ」
「姫として生きると決めた時から、
王を親とは思っていないわ。
敵も倒せない無能な王は死ぬべきなのよ」
たとえ実の家族であろうと捨てる。
その潔さにラントは大笑いした。
「なるほどな。で? お前は有能なのか?
いま死にそうになってる現実を理解できてるか?」
「やれるかしらね。返り討ちにするわよ」
気丈に振る舞う少女を見てラントはほくそ笑んだ。




