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決戦_11
次の手を要求された。
宮殿の結界による封印と『贖いのいばら』は
どちらも最高位の魔術。
片方だけでも強力で、かけ合わせれば、
必勝の布陣と確信していた。
それが破られた王の手は一つである。
「くっ!」
転身である。
大広間を出れば、まだ再起の機会はある。
そう思った矢先、王の足元が割れた。
「ぐおっ」
よろけて手をついた地面もひび割れる。
「これは、大師の重力魔術!」
体にかかる重さで身動きが取れなくなる。
這いつくばる王の耳に
ランドたちの会話が聞こえた。
「結界ということは何かで囲んである、
ということだな?」
「はい。魔力で囲まれています」
「そうか。ならばこうだ」
ラントは納得して手を広げた。
その手を握り、横へ引っ張ると
ガラスが割れるような高い音が響いた。
「そんな! 結界が壊されただと!?」
それはウィザルド王国が誇る魔術の高い技術力が
拳で粉砕される瞬間だった。




