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魔術師の世界_2
暗い顔で謝るアイサを
男は鬱陶しく見た。
「何を謝っている?」
「私が不快にさせました」
「それはお前の問題ではない」
男はアイサの言葉を否定した。
「不満ではあるが、
望むものがない以上
今あるもので都合をつける。
ただそれだけだ」
「分かりました。戦鬼様」
「その『戦鬼』はやめよう。
なんか獣か化け物のように見下されている
感じがする。
お前、何かカッコいい名前をつけろ」
アイサは首をかしげた。
「『カッコいい』が分かりません」
「強いモノの名、とかだ」
「『戦鬼』様」「変わってない。却下」
「『神』様」「安直。却下」
「龍。『ドラゴン』様」「もう少しひねろ」
「暴君の龍。『タイラント』様」「短く」
「『ラント』様」「それにしよう」
男改めラントは新しい名前をもって
今後の計画をアイサに話す。




