139/301
決着_3
正面からの銃撃をラントは
軽々受け止めた。
「諦観か。老け込んでるな。
いつ死ぬか分からん歳ならば
なおさら若く青く生きねば、
枯れ落ちるだけだというのに」
『旧世代がいつまでも
大きな顔をしては芽は育たない。
時代とはその世代が作り上げていくものさ。
それに少々、あんたは傲慢が過ぎる。
近いうちに足元を掬われることになる』
「そうだといいんだがな、っ!?」
ラントの背筋が一瞬ヒヤッとする。
「まさか!」
『今の若者だって根性無しばかりじゃない』
濃い土煙が視界を塞ぐ。
しかし、彼の耳に届いていた。
悠々と喋る敵の声と
その向こうから微かに聞こえた発砲音。
位置を考えて今、自分は
敵の背後に立っている。
(なら行くしかないだろう!)
何者かの爆撃を受けて死に体だが、
あと一歩だけ。
あと一歩だけ前に進みたいと
総司令は踏ん張った。
せめて死ぬなら
溜めに溜めた力をぶつけてからと
傷だらけの体を煙の中に投げ出した。




