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試練_4
地中に埋められたか、
壁に押し潰されたか。
高みの見物だったラントの前で
多くの兵士が脱落した。
「良い。何もかもが良い」
ラントはこの惨状を拍手で讃えた。
その隣でヒメはひどく落胆していた。
もう戦死者の多さに
心を打たれることもなくなったヒメは
諦めたように言う。
「これのどこが良いの」
「敵の優秀さだ。
あそこにいるのはほとんど雑兵だろう。
しかし、三割は生き残っている!」
災害レベルの攻撃を受けたが、
いたるところで兵士の生存が確認できた。
土まみれになっても懸命に足を動かす彼らを
指さしては褒めちぎった。
「二割残れば良しだったが、
期待以上の結果を出した。
侮りすぎていて申し訳ないという
気さえする。よく生き残ってくれた!
だが、俺と直接戦うには
まだ足りん。
次の試練ではどれだけ残れるか
見届けさせてもらおう」
ラントからの攻撃を潜り抜けた兵士たちを
彼らが立ちはだかった。
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