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試練_3
三角状に深く掘られた穴は
ゆうに10メートルを越えていた。
それが真っ直ぐな壁となって
兵士たちを日から隠していた。
巨大。まさしくそれは
力の程度を分からせる物として
十分な指標である。
しかし、ラントは自分の力を
誇示するために
こんな芸当をしたつもりはない。
壁の向こうで座るラントは
離れて触れられない壁を
そっと押すように手を出した。
それだけで壁が作る影が伸びた。
ただ立っていただけの塊が
津波のように兵士たちを襲った。
圧倒的質量の前に
反撃を試みた者もいたが、
わずかか亀裂を作るしか出来なかった。
せっかく穴から逃げられたのに。
そう思った兵士は改めて
どこにも逃げ場がないことを
最期に思い知らされた。
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一時期、掲載を滞らせましたが
今後も続けていく予定です。
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