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準備_4
ラントが待ち構える砦から
二つ離れた砦で連合国の
最大戦力が集結していた。
大一番の戦いになることを見越して
戦力が集まる予定ではあったが、
集まる場所については
主戦力となる勢力、国ごとの
事情によるところが大きかった。
「一撃だ。全兵の魔力を集中させ、
砦ごと奴を焼き払う。
我が国が保有する超圧縮砲台ならば可能だ。
それが最も確実だ」
戦略の方針はほぼこれで固まっていた。
通信ではなく直接顔を合わせる上層部の中から
反論する人間がいなかったからである。
すぐに魔力を供給するラインを考え、
発射の威力、射線の計算を整えた。
おおかたの方針を決めると、
一同は同じ方を向いた。
「これでいかかでしょうか。総司令官」
最奥でじっと腕を組んで固まった偉丈夫が
すっと目を開けた。
「みな、よく頑張ってくれた。
感謝している」
岩に彫ったような顔の
いかめしい男は同胞の働きを
深く労っていた。
「しかし。残念ながら今回は認められない」
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