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ルイーザ 第十三部 第二章

「どう違うと言うのですかっ! 」


「どうせ、お前のはボーイズラブとかそういう方面だろうがっ! 」


 クリトラオスのギャクギレをカルディアス帝が正論で返す。


「お前達もだっ! 」


 すごい剣幕でロイド法王とコンラート皇帝にカルディアス帝が断言した。


「「ええ? 」」


 ロイド法王とコンラート皇帝が怯んだ。


「もともとは愛する人を待ち続けたおっさんと転生してかっての恋人だった前世の娘の恋の物語のはずだろ。見ている所が違わないか? 転生して来て娘の方は過去の人格もあるが、今現在の人格もある。それが心の葛藤となって、その待ち続けたおっさんに対しての愛はどうなるのか? そういう話だったはず。確かに、王太子に婚約破棄された娘が自分の転生した事実に直面して色々悩みながら、ずっと待ち続けていたおっさんにどう答えるかが大事なんだ。教王が入っているアルフォソ王子とか相手じゃ無いんだよ」


 そうカルディアス帝が勿論を述べた。


「いろいろとそう言う話はあるが、血のつながらない歳の差の娘同然だったのに、そのおっさんと結ばれると気持ちが悪いとぼろくそに叩かれたりってありますよね。昔から。血のつながらないハートウォームな父娘物じゃなかったのかって騒がれる奴です」


「あるあるだな。読者の女性の方が結構拒絶するんだよな」


 それをロイド法王とコンラート皇帝が反論した。


「ほうほう」


 それを必死にクリトラオスが自分の演劇趣味に生かそうとメモを取っていた。


「かと言っておっさんと純な年の差の高校生くらいの娘さんとの恋で、それがまるで通り雨のような恋で終わると、何で結ばれないのかって読者の男性がブチ切れしたりしますから」


「あるあるだな。女性は気持ち悪いって言って、男性はくっつけよって騒ぐと言う」


 ロイド法王の解説にコンラート皇帝が同意する。


「だが、おっさんと可愛い子は結ばれたら駄目だと言うのか? 」


 カルディアス帝がそこで突っ込んだ。


「うーん。難しい所ですね」


「確かになぁ」


 ロイド法王とコンラート皇帝が深く考え込んだ。


「良いじゃ無いか。凄く長い間、男はおっさんとして待ち続けたんだぞ! 」


 そうカルディアス帝が叫ぶと天幕の外からすすり泣く声が聞こえた。


 そこには下半身を包帯で巻いた魔王クルシュが立っていた。


「だよね。良いよね……」


 目をウルウルさせて魔王クルシュが呟いた。


「良いんじゃないか。おっさんに一途が駄目とかおかしいだろ! 」


「俺は……俺は貴方の為に戦うよっ! 」


 魔王クルシュが泣きながらカルディアス帝に抱き着いた。


「ああ、良いんだ。おっさんだって夢を見たら良いじゃ無いか」


 カルディアス帝がそう涙ぐんで頷いた。


「やれやれ、参りましたね」


「まあ、良いんじゃないかな」


 ロイド法王とコンラート皇帝が苦笑しながら頷いた。


「ううう、良い話ですね」


 クリトラオスも涙ぐんだ。


「今、そんな話してないだろうがぁぁぁ! 何の話だぁぁ! 」


 そうしたら、天幕の外で聞いていた麗王が机を持ち上げて投げ込んで絶叫した。


「いや、大事な事だぞ」


 カルディアス帝が皆を庇いながら必死に抵抗した。


「まずは教王を倒さないとどうにもならんだろうが! 」


「お、おぅ」


 カルディアス帝がさっきまで騒いでた話なんですごい剣幕の麗王に言い返せなかった。


「一ついいですか? 」


 クリトラオスがメモを持って聞いた。


「おぅ」


「その娘さんって本当に可愛い部類ですかね? 」


 クリトラオスがカルディアス帝に質問するとともにボコンと音がして、麗王の踵落としを食らっていた。


 かくして、とりあえず戦うと言う戦略方針は決まった。


 困ったものだけど。


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