ルイーザ 第十三部 第一章
あれから、麗王に散々と怒られた魔王クルシュの中にいた酒と武の神は魔王クルシュの肉体から出て逃げていた。
そして、魔王クルシュは重症だった。
レバーを握られすぎて、炎症を起こし、さらに握られたのが教王でアルフォソ王子の姿をしていたので、心がまた病んでいた。
なんと教王にレバーも握られすぎて精神的にもインポになっていたのだ。
「どうだ? 」
カルディアス帝が本営としたキンキラキンになっている天幕の中でコンラート皇帝とともにロイド法王の診察の結果を待っていたのだ。
「傷自体は大したことは無いです。問題は教王にニギニギされていた事ですね。それが心の病となりインポになったせいで少し病んでますよ」
そうロイド法王が答えた。
「ふむ」
カルディアス帝が頷いた。
「残念だな」
「ええ。私としては、ひょっとしてと思ったんですがね」
コンラート皇帝が凄く残念そうに呟いてロイド法王も同意した。
「いやいや、待て待て。何が残念なんだ? 」
「いや、ひょとしたら、そういうのが見れるのかなって思いましてね」
「ちょっと、リアルでしかも仲間がそうなったら新鮮だよな」
カルディアス帝の慌てた突っ込みにロイド法王とコンラート皇帝が残念そうに答えた。
「いや、何が見たいんだ? 」
あきれ果てた顔でカルディアス帝が忌々し気に話す。
「あの劇的な風景の中で、見たらそれはそれで違うと思うのですよ」
「確かにな。数百年ぶりの漫画からの背景の風景だったからインパクト凄かったし」
「いやいや、本気で大丈夫か? 」
「でも、数百年もこうやって転生して来て、何というか新鮮だったのは結局、子供の時に見た漫画なんですよね」
「こう、それは悲しい現実だよな」
「いや、だから、おかしいって……」
「分かりますよ。それで早速、私がそれを準備させていただきました」
そういきなりクリトラオスが天幕の中に入ってきて皆にバーンと言う感じで話す。
「何ですって? 」
「むぅ? 」
「あのときめきの背景とか言う風景を取り入れた演劇をするように準備させております」
そうクリトラオスが言った瞬間にカルディアス帝がクリトラオスの頭をチョップした。
「アホかっ! 状況が分かっているのかっ! 戦争中だぞっ! 」
「いやいや、皆さんの士気を高める為ですよ。魔王クルシュが股間の病気で倒れた今、ロイド法王とコンラート皇帝も落ち込んでいらっしゃる。これではいけないと臣は愚考したわけで……」
「いや、だから、それは後で良いだろ! まずは教王を倒さないとっ! 」
「だからこそじゃないですかっ! 」
「どこがだよっ! お前、士気だのと言いながら、自分の演劇趣味に強引に結び付けてるだけだろうが! 」
「だって一石二鳥では無いですかっ! 」
「演劇趣味は一石二鳥にならんわっ! お前だけやんけっ! 」
カルディアス帝が叫んだ。
「まあ確かに言えてますね」
「リアルじゃ無いとな。演劇では違う。何というか。仲間がねそういう風になるとリアルで実感を感じるしな」
ロイド法王とコンラート皇帝が演劇とは違うと断言した。
「むう。本人に出演して貰ったらいいんですかね」
「それも違うぅぅぅ! 」
カルディアス帝がまたクリトラオスの頭をチョップした。
今回は10時に投稿いたします。
宜しくお願い致します。
黒幕の一神教を前の方でちらっと伏線を張るのを忘れていました。
唐突かもしれんので、そういう伏線があったと思ってくださいませ。
魔の物って本来は一神教の思考なんですよね。
光と闇の対立を中核にする拝火教は別にして。
しくしく;つД`)




