表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/176

ルイーザ 第十部 第六章

「一体、何が起こっているのだ? 」


 叔父の将軍が遠くの黒雲を見て呟いた。


「ふふふふふふ、。教えて進ぜよう」


 そう目の前の空間が大きく揺らいだ。


 そこに筋骨たくましい、カイゼル髭の神様が現れた。


 姿は三十後半で、筋肉を盛り上げるポージングをしながら、こちらを見下ろしている。


 上半身はその素晴らしい筋肉を見せつけるように服をはだけて裸になっていた。


 実際にいくつもの流派の祖となるくらいに究極の武を追求している神様であるとともに酒の神様に良くある猛神とされる。


「あ、貴方は……酒と武の神であるバルカス様」


「ふふふふふ、久しいな武王。そして、麗ちゃん」


 などと、麗王を気安く呼ぶ酒と武の神であるバルカスだった。


 だが、ぷいと麗王は横を向いた。


 ルイーザの時に酷い目に会っただけでなく、それ以前にもトラブルの多い神様であった。


 強さは折り紙付きなのだが、麗王は距離を置きたがっていたのだ。


「やれやれ、我が守護者は相変わらずつれないと見える」


 そうカカカ笑いで酒と武の神のバルカスは笑った。


「いや、ルイーザも世話になりまして」


 そう麗王がキレ気味に答えた。


 叔父の将軍が横でオロオロしていた。


「まあ、気にするな。長い付き合いでいつもの事だから」


 そう酒と武の神のバルカスが笑った。


「で、今はどうなっているのですか? 」


 魔王クルシュが聞いた。


「ふむ。水龍神ラトゥースの攻撃を防ぐために、教王は漁船団をかっての古の海神バルバトースの聖域内に避難させた。かって神の戦いで敗れた海神バルバトースと言えども、残されて封印された聖域内での力はまだ健在だ。ドーム状の結界で完全に水龍神ラトゥースの攻撃を完全に防いでおる」


 そう酒と武の神のバルカスが説明した。


「何と言う事だ」


「別の神様を持ち出してきたのか」


 クリス部隊長とかが呻いた。


「だがな、水龍神ラトゥースはそれを逆手にとって、狭い聖域しか持たない海神バルバトースに攻撃を続けることで、兵糧攻めに持ち込んだ。あの無限の攻撃力がある水龍神ラトゥースなだけはある」


 酒と武の神のバルカスが苦笑した。


「なるほど、合戦中ですし、あまり食糧や水は持っていないはずですからね」


「そう。まるでお前のような戦いをやっていると言う事だ」


 そう、酒と武の神のバルカスがカカ笑いで魔王クルシュに答えた。


「となると、問題はこの後ですが……」


 そう魔王クルシュが呟いた。


「その通りだ。このままの聖域攻撃だけでは弱体化は出来るし兵士を減らすことは出来る。だが、あの教王の事だ。その聖域だけで生きれるもの以外を始末してしのぎ切る可能性もある。その非情さが奴の強さの一つだからな」


 そう酒と武の神のバルカスが答えた。


「やはり、最後は戦ってトドメを刺すしかないという事ですね。いや、教王だけを倒して、仲間の縛王である楓を救い出さないといけない」


 そう魔王クルシュ答えた。


 それを酒と武の神のバルカスが深く頷いた。


「すでに、酒はわしが用意した」


 そう酒と武の神のバルカスが手を差し出すと、馬車から酒樽が飛び出して来ていくつも目の前に並んだ。


「おおおおお! 」


「酒樽を持ってきてたのか……」


 クリス部隊長達がどよめいた。


 だが、麗王は無視したままだった。


「麗ちゃん! 今こそ、この酒と武の神のバルカスの出番だと思わないかっ? 」


 そう熱く酒と武の神のバルカスが語るが麗王は冷やかに無視しているだけだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ