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ルイーザ 第九部 第二章

「我が神バルカスなんか呼び出したら、こないだのルイーザどころでは済まんだろうがっ! 制御不能とか言われてるのは水龍神ラトゥースと同系統では無いかっ! 」


「え? 」


「でも、こないだはちゃんと敵兵だけを……」


 と叔父の将軍が呟いた瞬間に麗王が凄い顔で睨んだ。


「あれは肉体に力を貸しただけだ。顕現ではない」


「しかし、戦闘となれば我が水龍神ラトゥース様よりはまだ敵と相対するのにコントロールが効くし」


 そう魔王クルシュが断言した。


「いや、そうかな? 」


「水龍神ラトゥース様は意地になられるからな。ようし、そうか、どうしても我と戦うかとかって感じで津波を何度も何度も起こして陸地自体を沈めたりするし」


「まあ、それは分かるが……」


 その魔王クルシュの言葉を聞いて、テイラー部隊長とかがぞっとした。


「しかし、お酒の神様だろ? 」


 叔父の将軍がそう聞いて来た。


「実際に戦闘も凄かっただろう。そもそも、元居た前世でもそうだが、酒を造る神様は大体猛神で最強クラスの強さを持っているしな」


 そう魔王クルシュがそう笑った。


「そうか、四大守護者を懸念しているのか。神の力で一気と言う考え方からすると」


「魔道の怪物どもだからな」


「ふうむ」


 そう騎馬で麗王が考え込んだ。


「魔道の怪物? 」


 クリス部隊長が聞いた。


「あれは人間ではない。人間を依り代にした魔道の力の根源たるものを四つ、闇の世界から召喚して降ろしたものだ。奴が教団で世界制覇に近い状態だったのも、あれのせいだ。数百年前に俺達が倒したときは、ひょっとしたら、依り代の人間を倒しただけだったのかもしれない」


「中の魔道の力の結晶たる魂は完全に消しきれずに、この数百年で再度力を蓄えたと言う事か……」


「恐らくな。魔道と言うよりは、元居た前世の世界で言うならば、あれは悪魔だから。悪魔はやはり神にしか倒せないのかも。前回に戦った時は力を借りただけだったから……」


「だから、今回は神に顕現してもらい戦ってもらうと言うのか……」


「ああ、だが、出来ればそれはカルディアス帝とコンラート皇帝とロイド法王に来てもらって、五対四でやった方が良いのだが……」


「ううむ」


 麗王がそれを聞いてさらに考え込んだ。


「悪魔ってなんだ? 」


「何なの? 」


 テイラー部隊長と叔父の将軍が聞いた。


「悪神と見た方がいいかもしれない。光に対して、闇みたいな」


「随分と厄介な話だな。それなら、スタンリー公爵よりも先に城に向かうのは叔父の将軍の方が良かったのでは? 」


 クリス部隊長が聞いた。


 麗王が軍を二つに分けて、先にスタンリー公爵を先行させて戻らせたことを言っているのだ。


「いや、まだこちらで戦いがあると見てるからだろ」


 魔王クルシュがそう笑った。


「ああ。このまま楽に戻ってこれると思わなかった。あのまま大外回りで縛王が向かうなら、どう見てもこちらより時間がかかる。あれだけ兵力を増やしているのだし、スタンリー公爵領に戻るよりもここで一戦してくると思ったのだがな……」


 麗王があたりを見回して答えた。


「え? 」


「奴等、いるの? 」


 テイラー部隊長とクリス部隊長があたりを見回した。


 だが、森は森なだけで動きは分からなかった。


「私が餌になればもしくはなと思ったのだ」


 麗王がそう苦笑した。


「だから、実はカルディアス帝とコンラート皇帝とロイド法王には洪水の件を話すとともに、電撃的にこちらの戦いが始まれば、その間に攻めて来て貰って皆で包囲殲滅戦をしようと思ってたんだろ? 」


「分かるか」


 魔王クルシュが麗王の考えを読んでいたので嬉しそうに笑った。


 その電撃的な包囲殲滅戦こそ、彼ら六王の得意技だった。

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