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ルイーザ 第八部 第六章

 それからすぐに凄まじい揺れる様な馬蹄の音が響く。


 ゼクス帝国のコンラート皇帝の騎馬隊が次々とやってきたようだ。


「大丈夫か? 」


 コンラート皇帝が皆に話しかけた。


「大丈夫だ」


 そう魔王クルシュが答えた。


「お、おぅ」


 魔王クルシュがハゲの上にフルチンだったので、そう答えるのが精一杯のコンラート皇帝だった。


「すまないが、俺は軍に戻る。後、どれだけ反乱が出るか分からん」


「私も僧会の方に戻ります。皆も動揺しているはず」


 そうカルディアス帝とロイド法王が緊迫した顔で答えた。


「昔の教団がやっていた洗脳法だ。独特の香を使っている奴だ。あれで深く落として深層心理まで捻じ曲げてるようだ」


「となると、戻るのは相当大変だな」


「前に我々がやったみたいに教団から離れさせて、その香を使った洗脳を辞めさせて行くしかない」


 カルディアス帝とコンラート皇帝が話し合う。


 かって、彼らは残りの魔物の傘下のものを倒す為に世界に軍を連れて散ったが、それは教団が使う香の洗脳を解くためにしたのだ。


「相も変わらず、香で洗脳とはな……」


 麗王もコンラート皇帝をはじめ皆に警告はしていたが確証は取れておらず、まだ勘の状態で連絡をしていた。


 普通なら、それをコンラート皇帝なども無視してしまうかもしれないが、昔から麗王の勘は常に当たっていてたので、それで即座に動いて防いだのだった。


「結局、また、あの教団と戦う訳か」


「いや、貴方は服を着たらどうです? 」


「何で、フルチンのままなんだ? 」


「いや、誰も服を渡してくれないからさぁ」


 そう魔王クルシュが皆に愚痴った。


「いや、と言うか何であそこが立ってんだ? 」


 コンラート皇帝が凄い顔をして魔王クルシュの股間を見た。


「いや、スタンリー公爵家と一緒にオブライエン侯爵と戦った時にもフルチンだったんで、それで知らないうちに癖になったのかな? 」


「いや、私に聞くな」


 麗王がため息をついた。


「いや、服を持って来た人もいるのだが、俺を見たら渡さずに逃げるんだ」


「真っ裸でフルチンボッキしている大男みたら、そりゃ逃げるだろ? 何で立つんだよ! 」


 コンラート皇帝が舌打ちして、自分のマントを抜いで魔王クルシュに渡した。


「ありがとう」


「返さなくて良いからな」


「ちゃんと洗うよ」


「洗われても着る気しないから」


 魔王クルシュとコンラート皇帝の応報を見てロイド法王が笑った。


 麗王もだ。


「変わらないよな」


 そう昔を思い出して、カルディアス帝が笑った。


「となると、後は縛王だけだな。まさか、楓だったとは思わなかった」


 コンラート皇帝は簡単に麗王に説明を受けて驚いていた。


「我々の世界にもああいう不思議な力があると言う事か」


「多分、楓は皆がこちらの世界に攫われたのは自分の家系の事で巻き込んでしまったって思ってるから、いろいろと気が引けて俺達に話さなかったのかも」


 ロイド法王がしんみりと話す。


「こうして考えると、かっての戦いの時は、たまに教王が介入してたと言う事だな。それなら縛王に豹変する時があったのも説明がつく」


 魔王クルシュが呟いた。


「まあ、後の話は後日にしよう」


「私もまずは僧会の中を調べねば」


 カルディアス帝がはっとしたように切り上げたので、ロイド法王もそう呟いた。


「それよりも、スタンリー公爵家の軍隊はどうなんだ? アルフォソ王子の軍隊を撃退したのは良いが今の連中が向かったら挟み撃ちに会うぞ? 」


「いや、隠れて伏兵として何度か攻撃して動けないようにしたら、即逃げるように伝えた」


「それなら、多分、逃げてるだろ。逃げるのだけは徹底的に教えたから」


 麗王の言葉に魔王クルシュが笑った。


「タチの悪い軍隊だな」


 そうコンラート皇帝がため息をついた。  


 

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