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ルイーザ 第六部 第四章

 それから、疫病に関しては疫神ガルビュードが流行させている場所を調べて避けて移動する形でクシャナ帝国のカルディアス帝の元へ向かった。


 それは思ってよりも簡単だった。


 確かに疫病はクシャナ帝国のカルディアス帝とゼクス帝国のコンラート皇帝を戦わないようにさせているだけだったのだ。


 オルス帝国北部への道は王国からの方側は移動を遮る形での疫病の流行は全く無かったからだ。


「まずい。状況が難しくなったかも」


 クリス部隊長の所に所にあちこちに放っていたクリス部隊長の直属の索敵部隊の兵士が早馬で戻ってきた。


「どう言う事? 」


 ルイーザが不思議そうに聞いた。


「王国のアルフォソ王子が兵を率いて、大外回りでオルスの北部に向かって来ているらしい」


「奴が? なんで? まだ調練は終わってないだろうに」


 クリス部隊長の言葉に魔王クルシュが驚いた。


「兵数の情報から近衛だけで来たようだ」


「戦争より、俺だけを殺す目的なのか? 」


「いや、あなたを殺せるの? 」


「肉体が戻ったからな」


 ルイーザの驚いた言葉に魔王クルシュが少し顔を顰めた。


 兵の調練が終わってから戦う事はあっても、近衛だけで戦闘に来るような縛王で無かったので、魔王クルシュは驚いた。


 それほど、用心深いのが縛王なのだ。


「どうする? この兵数だと互角以下だ」


 そうクリス部隊長が聞いた。


「なるほど……。もし、それを警戒したとしても俺は華王の元に行かないとならない。だからこその必ず俺が来ると知っての近衛を使っての俺に対する直接襲撃かもしれない」


 魔王クルシュがそう考え込んだ。


「で、でも、六王が集まるかもって言ってたんだから、ひょっとしたら、その会合の為に来てるのかもしれんだろうに」


 そうテイラー部隊長が突っ込んだ。


「いやいや、縛王は昔から陰湿でやばい性格をしていたから皆から嫌われていたからな。奴を他の六王がわざわざ呼ぶとは思えんのだが……」


 そう魔王クルシュが呻く。


 その瞬間、ルイーザの雰囲気が変わった。


 何というか、光り輝いてるようにキラキラしてるような雰囲気に。


「お前もそろそろ自分の事も良く冷静に評価して自省するべきだと思うぞ」


 ルイーザがそう苦笑した。


 その言葉自体が全く別の者の声だった。


 クリス部隊長とテイラー部隊長が凄く驚いた顔でルイーザを見た。


 魔王クルシュはいきなり泣き出した。


 その言葉は間違いなくルイーザの中にいる麗王の言葉だったから。


「麗王……」


 魔王クルシュが震えるように呟いた。


 だが、その瞬間、何故かルイーザは戻った。


「麗王ぅぅぅぅ! 」


「キモっ! 」


 魔王クルシュがそう叫んで馬からぴょーんと麗王だと思ってるルイーザに飛びついたが、それはあっさりとルイーザに突き出すような足に蹴り倒された。


 魔王クルシュが落馬しながら動揺していた。


 顔面に蹴りを受けて、靴の後が大きく赤く腫れていた。


「な、何で? 麗王は起きているんじゃないの? 」


 魔王クルシュが動揺してルイーザに聞いた。


「いや、ちょっと気が遠くなっただけだし、私が何か言ったの? 」


 ルイーザが呆れてクリス部隊長とテイラー部隊長に聞いた。


「いや、今、喋った時に雰囲気が変わったよ」


「ああ、確かに、何か凄い気品だったな」


 クリス部隊長とテイラー部隊長が興奮して話す。


「ちょっと……普段の私に気品とか無いとでも……」


 ルイーザが怒りで震えた。


「「当たり前じゃん」」


 その結果、魔王クルシュとともにクリス部隊長とテイラー部隊長の顔面に靴の後が赤く腫れて出来た。


 ルイーザは馬上で相手を蹴るほど器用だった。


 そして、そのせいで魔王クルシュはもうすぐ麗王と会えるとすっかりお花畑な顔に変わっていた。






 

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