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第三部 第六章

「それで王家とかに恐れられていたのか……」


 そうスタンリー公爵が呻いた。


「ひょっとして、王家の人間やそう言うのに何度も乗っ取りやって戦ったって事? 」


 叔父の将軍が呻きながら魔王クルシュに聞いた。


「ああ、何度か入れ替わってやってる。しかも、国王と王家の血筋同士で戦わせて、相手に自分の乗っ取った国王側を攻めさせてわざと負けて、その後に勝たせて国王になった王の親戚の身体を乗っ取ったりしてる」


 そう魔王クルシュが呻いた。


「えええええええええええええええ? 」


「それは何の意味が? 」


 そうジョージ部隊長が聞いた。


「古い王家になると家臣も血筋だけでぼんくらも多いし弊害が多い。それらを全部綺麗にして古い家臣を一掃するためだ」


「えげつなっ! 」


「ひでえな! 」


 魔王クルシゅの一言で皆が顔を顰めた。


「昔から、それで他の六王から恐れられていた。だから、奴が一か月で掌握して、その後戦争ごっこと言ったと言う事は、一か月後に攻めてくる可能性が高い」


 そう魔王クルシュが答えた。


「貴方がアルフォソ王子をからかいに行ったからそうなったんじゃないの? 」


 ルイーザがじろりと魔王クルシュを見た。


「いや、でも、分かって良かったかもしれんぞ。もし知らなかったら、いきなり強くなったアルフォソ王子と戦う事になってたかもしれない。そうなると、こちらも油断して滅ぼされてしまったかも」


 そうスタンリー公爵が珍しく呟いた。


「それは言えてますね。ちょっと、他人の身体に乗り移って乗っ取る能力ってのはどうも想定できなかった」


 そうアルバート守備隊長も呻いた。


「戦争して勝てるのか? 」


「いや、こちらの兵士の数が足りないだろ。縛王は戦争の作戦能力は非常に高いし。安易に勝てる相手じゃないし」


 スタンリー公爵にズバリの質問を受けて、魔王クルシュがそう困惑して答えた。


「いや、兵士も何も国王軍と戦う自体が無理でしょうが? 」


「いや、国王と戦うと言う事を考えなかったら、あの連中だったら余裕で勝てたと思う。でも縛王が出て来たらなぁ。こっちのやり方を知ってるし」


 ルイーザの言葉に魔王クルシュが困った顔で答える。


「参ったな。どうすんだ? 」


「こないだ叩いたオルス帝国にでも攻め込んで領土を増やす? 」


 テイラー部隊長とジョージ部隊長が軽口を叩いた。


「いや、一か月じゃ無理だろう」


 そう叔父の将軍が呻いた。


「魔王クルシュがいなくなったら、ここと戦争をしないんでは? 」


 そうルイーザが話す。


「え? 俺が居なくなるの? 一人で? 」


 魔王クルシュがそうショックを受けたような顔をした。


「しょうがないじゃない。それに私もついていくから。私も何とか王の生まれ変わりなんでしょ? なら二人がいなくなれば、縛王とかの気持ちも変わるのでは? 」


 ルイーザがそうスタンリー公爵に話す。


「ええええ? そこまでするの? 」


 そうスタンリー公爵が驚いた。


「確かに、二人がいなくなれば、ここと戦争する事も無くなるのでは? 」


「その可能性はどうなんだろう」


 他の部隊長もそれに悩んだ顔をした。


「微妙だな。引く可能性もあるが、それに対しての報復として皆殺しの可能性もある。元々、残忍な男だし」


 そう魔王クルシュが呻いた。


 その時、執務室に兵士が走って飛び込んできた。


「どうした? 」


 ノックも無しに兵士が飛び込んできたので皆が少し驚いた。


 それだけ慌てているようだ。


「大変です! クシャナ帝国のカルディアス帝が兵を連れてっ! 魔王クルシュを呼んで欲しいとのことです! 」


 そう、兵士が叫んだ。


 それは全員が衝撃を受けるのに十分だった。


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