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レンタル幼女  作者: Ln_Metal
7/15

膝だっこ

膝の上に幼女を載せる。思ったよりも柔らかく、手で支えていないと折れ曲がってしまいそうだ。錦鯉の大きさの魚肉ソーセージとでも言えばいいか。

幼女の両脇に僕の手を差し込む。

「アーサー」

「あの看板はなんて書いてあるの」

広場の入り口にある看板には赤い文字でこう書かれていた。

「変質者注意!」

「アーサーも良い線行ってるわ」

「僕が変質者って事?」

「そこまでは届かないけど、私を連れていなかったらどう見られることでしょうね」


僕は変質者ではない。なぜなら幼女を連れているからだ。


僕と幼女の座るベンチは芝生広場の端っこにあった。

広場を見渡すと親子連れやカップルがほとんどだ。ボールやフリスビー、ゴム動力の飛行機で遊んでいる子供たちに、大人も混ざってはしゃいでいる。子供のいないカップルはレジャーシートを広げ、くっついて座っている。簡易テントを張り一人で寝転んでいる人もいるけど、この場所ではどちらかと言えば例外の様だ。


今僕は、膝に幼女を載せることを芝生広場への滞在許可証としている。借りてきた幼女との急ごしらえの関係でも、集団に溶け込むことに対しては、十分役に立つのだから、世の中なんてみんな急ごしらえの何かで出来ているのだろう。

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