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689. ヒューゴ・ロペス(3)

 僕は記者会見の後、アンドレと一緒にヒューゴ・ロペスの入院している病院へ見舞に行った。

 ライエンホールディングスのすぐ側にある大きな病院のVIP用の個室だった。

『コン、コン』とアンドレがノックをすると、室内から返事があった。

「はい、お待ちしていました」

「ライエンホールディングスのチーフマネージャをしております、アンドレ・ユートレアです。先日は契約の際に休暇を取っておりまして、もうしわけ…」

「副社長、私もいるのでかしこまらずに、どうぞ座って下さい。」

 言いかけたアンドレの言葉を遮るように声をかけたのはオリヴィア・ロペス、ヒューゴの母親で、ライエンホールディングスの重役でもある人だ。

「オリヴィア、いたのか…。」

「わざわざ来ていただいてありがとうございます。」

「いや、私も少し忙しくて遅れてすまない。ヒューゴ、傷は大丈夫なのか?」

「あ…あわわ…アンジェラ様じゃなくて、アンドレさんって…」

「あ、あぁ…私はアンジェラの親戚でとてもよく顔が似ているんだよ。アンジェラの方が私よりも10cm以上背が大きいから、並べば差がよくわかると思うのだが…。」

 アンドレが近づいてヒューゴと握手をした。

「そして、こちらがライル・アサギリだ。二人は初めて会うんだろう?」

「ら、ライル様…」

 ヒューゴがいきなりベッドの上に正座をした。

「は、はじめまして。ライルです。」

 アンドレがオリヴィアの方をちらっと見た。オリヴィアは首を横に振った。『何も言っていない』と言わんばかりのリアクションだ。

「あ、あの、ずっとファンなんです。CMとかCDとかミュージックビデオとかいつも見てて…大好きで…。」

「え…あ、ありがとう…。」

 なんとなく気まずいまま握手をした。

 それから20分ほど、アンドレが用意したスィーツを食べながら世間話をした。


 ヒューゴは少し変わった子だったと母親のオリヴィアは言った。

「いや、変わった子じゃなくて、あの時から変わってしまったと言うべきかしら…」

「母さん、やめてよ…」

「だってそうじゃない…。あんなひどい目にあって、死にかけて、でも記憶が薄れないようにって自分で書いた日記を毎日読み返して…。」

「日記…ですか?」

 僕が聞くと、ヒューゴが話し始めた。

「僕ね、8歳の時に天使に助けられたんだ。警察に事情を話しても誰も信じてくれなかったけど、母さんと父さんは信じてくれた。僕も自分の記憶は間違ってないって信じてるし、生きてこの場に居られることが幸せだと思ってるんだ。」

 アンドレは『ウン、ウン』と頷き、オリヴィアもかみしめるように頷いている。

「でね、ライル様…」

「はい?」

「その天使様とライル様の声がそっくりなんだ。」

「え?」

「CMとかで声を聞いてずっと探してた天使様はライル様だったってわかったんだ…。だからこの前、本社ビルの前でライル様が撮影に来てるって聞いて、思わず見に行っちゃったんだ。」

「えぇ?」

 どうやら、とっくに正体がバレていた模様…。

「あ、口外する気はないから安心して。僕だけの天使様…。僕にできることがあれば何でもしてお返しがしたいんだ。それなのに、また助けてもらうことになるなんて思いもしなかった。」

 天使オタクだとは聞いていたが、どうやらオリヴィアも僕が彼を助けた天使だとヒューゴが気づいていることは知らなかったらしく焦りの表情が隠せない。

「2回も命を助けてもらったんだもん。僕、なんでもするよ。」

「あ、あはは…それは困ったなぁ…」

「ねぇ、あの小さな病院はどこなの?あの、ライル様にそっくりな外国語を話すお医者様は誰なの?」

「えぇ?あの時…意識あったの?」

「とぎれとぎれだけど、見たことは覚えてるんだ。」

 完全に一本取られた感じだった。子供だし、意識もなさそうだったので記憶を消していなかった。

 僕は少し考えた後で、家族で集まった時の写真をスマホで開いて見せた。

「ほら、これがあの時の僕の祖父だよ。」

「うわぁ…みんなそっくりだ…。あ、アンジェラ様もアンドレさんもいる…。」

「僕達、皆血縁者なんだ。」

「僕、本当にうれしいよ。天使様に会えて…。」

 涙を目にためて僕を見上げるヒューゴを見て、オリヴィアは両目から滝の様に涙を流している。

 見かねたアンドレがティッシュペーパーを何枚か棚から取り、オリヴィアへ渡した。

 思い切り鼻をかみ、涙を拭いたオリヴィアが声を震わせながら言った。

「ヒューゴ良かったわね…きっと、ライエンエンターティンメントに契約に来ていなかったら、あなたは10年前のあの日、もうこの世から消えていたのではないかと思うの…。」

「か、母さん…母さんもそう思った?僕も実はそうなんだ。」

 親子で手を取り合って、二人で同じような目をして僕を見た。

「あ…あの…えっと…」

 僕はチラとアンドレを見た。

「ゴホン…、ライル、彼らはお前に害を与えたりしないだろう。教えてあげたらいいのではないか。」

「うーん…でも…」

 僕は自分の能力が特別で、世の中に知らせてはいけないことだと思っている。それを悪用させたくないからだ。でもアンドレはこの人たちは大丈夫だと考えている様だった。

 少し悩んだ末、僕は二人に少しだけ僕の能力を教えてあげることにした。

 丁度、看護師がヒューゴの点滴を交換に来て、その間にオリヴィアがマンゴーの皮をむいて皿に盛り振舞ってくれた。

「よかったらどうぞ…」

「ありがとう」

 マンゴーを食べながら僕は説明を始めた。

「実は、僕がヒューゴに会ったのは本社の銃撃の時が初めてだったんだ。会ったというより、遭遇したと言うべきかもしれないけど…。撮影が終わって屋上に行ったら銃の音が聞こえて、上から見てもわかるくらい血が出ていただろ…。いつもならあんなことしなかったと思うけど、丁度神様風に姿を変えていたし、僕だってわからないと思ったことも少しあるけど…。」

「神様風に姿を変えてた?」

「あ、あぁ…ハリボテの神様を使って撮影をしていたんだ。そこに人手不足だから行くように頼まれて行ったんだけど、ハリボテが壊れちゃって…。それで急遽神様を演じることになったんだ。締め切りの当日だって言われてさ。」

 不思議そうな顔をするヒューゴとオリヴィアの前で、僕は一瞬で髪を長い銀髪へ、瞳を金色へ、そして翼を出して見せた。

「ここ、監視カメラとかないよね?」

 変化した後で、慌てて周りを見るが、幸いカメラはなさそうだ。

 視線を二人に戻すと、二人がまた目から涙を滝の様に流していた。

「あ、嫌だな。泣かないでくれよ。」

 二人が慌ててティッシュで顔を拭いている。思い切りシンクロしていてちょっとおかしい。

「そ、それで…僕、傷を治す能力があるんだ。」

 残り一切れだったマンゴーをフォークに刺して僕に手渡したオリヴィアが僕の方をじっと見つめた。

「あ、マンゴーありがと。」

 神様コスのままマンゴーを手に持ち、なんとも間抜けな状態で一瞬シーンとしたその時、オリヴィアが片付けようとした皿を落とした。

『ガシャーン』慌ててオリヴィアが欠片を拾い集めようとしゃがんだ。

「大丈夫?」

 僕もしゃがみこんでオリヴィアと一緒に空いている方の手で欠片を拾い始めた。

「あっ…」

 オリヴィアが指先を怪我したようでポタポタと血液が垂れ、その一つが跳ね返って僕の手についた。

 金色の光が僕の体を覆い、手の先からサラサラと砂の様に崩れ落ちる。

「あぁっ…」

 誰のものともわからない声が部屋に響いた。

 僕はいつの時代かわからないオリヴィアの過去へと転移したのだった。


 目を開けると、まるでデジャブの様に真っ暗で、僕は多分死にかけのオリヴィアの体の中に入った状態でここにきたのだろう。もう腕を上げることすらできない状態だ。僕はそっと彼女の体から外に出た。真っ暗な中で手の先にキラキラを集めて周りを確認した。

 僕の左手にはさっきのマンゴーがフォークに刺さったままだ。どうにも息苦しい。

 どうやら、箱状の何かの中に入っているようだが、その箱状の物体は動いている様ではない。オリヴィアには致命傷になるような外傷はないようだが、内側から開けようとしたのか指先は爪が剥がれるほどボロボロで血だらけだった。

 オリヴィアの指先の傷を治していると、オリヴィアの目が開いた。

「お…な…か…す…い…た。」

 声にならないくらいの声だった。僕は慌ててフォークに刺さっているマンゴーをオリヴィアの口に運んだ。

 少しずつ咀嚼して飲み込む、大きめの一切れだったから少しは足しになっただろうか。

 怪我を治してから僕は一度その場所から出ることにした。

 一体これは何の中なんだろう…金属の箱、ところどころに出っ張りがある。

 自分だけ今いる場所の上空100mほどへ転移した。周りに人がいないか確認するためだ。

 周りはうっそうと茂った雑木林、その一角にある不当廃棄された自動車とか大型家電の山…そして目についたのは、ステンレスの大きな業務用冷蔵庫だった。

 僕は確信した。その冷蔵庫は観音開き状の扉がついているが、取っ手の部分にロープが結ばれており、外から開かないようにした形跡があった。

『この中か…』

 僕はもう一度金属の箱の中のオリヴィアの横に転移し、彼女を連れて外に転移した。明るいところで見ると、ずいぶんと衰弱しているようで頬がこけており、四肢もだらんとしている。

 意識もあるのかどうか微妙なところだった。

 しかし、想像するにこの大きさの子供なら3歳くらいだろうか…なぜあんな場所に閉じ込められているのか…。

 彼女の額を触りここに来る直前の記憶を見てみるが、家で生活している様子と夜に自分の部屋で眠ったのが見える。その後は泣きながら出ようと先ほどのステンレスの冷蔵庫の内側を引っかいている様子しか見えない。

 どうやら眠っている間にこの中に入れられ閉じ込められたとしか思えない。この内容では犯人を知ることは難しい。幸い、季節は秋の様で、庫内が高温になることはなかった様だ。

 僕は最善を考え、どこへ行くべきか決めた。

 オリヴィアが3歳くらいの年代となれば、僕が過ごしている時代から少なくとも40年以上前ということになる。朝霧の医院はまだ存在しない。かえでさんもおじい様もまだ子供だろう。

 とにかく食べ物を確保してオリヴィアを少しでも良い状態にしなければならない。

 しかし、年代を超えて僕が移動してしまっては、ここに戻って来れるかどうかはわからないのだ。

 時を超えて転移するには、正確な年月日、時刻などきちんと把握しなければいけないことが多い。

 ここにオリヴィアを放置してはいけないだろう、そして下手をすると死ぬかもしれない小さな子供を連れて別の年代に行くこともリスクが高い。僕自身が誘拐犯になってしまう可能性だってあるのだ。


 冷蔵庫の外に出て、息が苦しくなくなったせいか、オリヴィアがまた目を開けた。

「お水…のみたい」

 水か…それくらいなら、イタリアの家に行けば確保できるだろうか…。

 僕はオリヴィアを抱いたままイタリアのアンジェラが住む家に転移した。

 100年以上前から存在しているその家は、僕が暮らしていた時とは少し間取りが違っているが、アトリエだけは変わっていない。

 時刻は深夜、アメリカとは時差があるからだ。

 真っ暗な中で、間接照明をいくつかつけ、アトリエでアンジェラが絵を描いていた。

「アンジェラ…」

 僕が声をかけると、驚いたようにアンジェラが立ち上がり、すごい勢いで駆け寄り僕の肩を掴んだ。

「…どうした、その瞳、その髪、その子供…」

「あ…、そうだった」

 僕は変化していたんだった。慌ててこの時代のアンジェラが知っていると思われる覚醒したばかりの頃の小学生の僕の姿になった。

「天使様…何があったんです?」

「アンジェラ、悪いんだけど、この子にお水と食べ物をくれない?」

「この子は誰です?」

「先にお水をお願い…」

「あ、あぁ…」

 アンジェラに促され、僕はオリヴィアを抱きかかえたままダイニングへ移動し、ソファに腰かけて待った。

 オリヴィアはまた眠っているようだ。

 アンジェラが水と、サンドウィッチを出してくれた。

「ありがとう。」

 僕はオリヴィアを抱き起こし、お水を少しずつ飲ませた。

 コクンコクンと飲み込み、目が少し開いた。

「オリヴィア、聞こえるかい?」

「ここ、どこ?」

「あ、ここはね天使さんのお家なんだ。お水と食べ物をもらいにきたんだよ」

「天使さん?」

「あ、ほら、この大きい天使さんのお家なんだよ」

 アンジェラが床に膝をついて子供を怖がらせないように少し笑って翼を出して広げた。

「あぁ、すごい天使さん、かっこいい」

 子供の姿になったままの僕も翼は出したままだったけど、オリヴィアの目はアンジェラに釘付けだった。

 少し元気が出てきたようで、サンドウィッチも食べ、どうにか回復できそうな状態になった。

 子供のオリヴィアはやはり誰に閉じ込められたかはわからない様子だった。

 アンジェラに少しオリヴィアの事を説明した。

 将来、アンジェラの会社で重役として働く彼女の血液に触れてしまいこの時代に転移してしまったこと。

 犯人がわからないから、どこに連れて行ったらいいか困ってここに連れてきたことも話した。

「そうか…長く生きていれば役に立てることもあるのだな…」

 アンジェラはそう言って笑った。『トクン』と僕の胸が鳴った。この時代の後、30年以上経ってから僕とアンジェラは恋愛関係になるんだった。正しくは僕の中のリリィなんだけど、そう考えるとすごく恥ずかしい。

「少し回復したら、この子を見つけた地区の警察署の中に置いてきたらどうだ?」

 アンジェラが真面目な顔でそう言った。

「どうだろう…大丈夫かな…」

「どうせ犯人もわからず、目ぼしも無いのだろう?だったら思い切り捜査してもらえるよう手紙でも持たせたらよいではないか。」

「手紙かぁ…」

「あぁ、『冷蔵庫の中にいた女の子、外から扉が閉じられていた』程度でいいだろう、指紋を残さず書けばよい」

「うん、そうするよ。いいこと考えついた。」

 僕はアンジェラにお礼を言うとオリヴィアを連れてその場をあとにした。

 向かったのはオリヴィアを見つけた雑木林からさほど離れていない街だ。

 上空から警察署の場所を確認、パトカーが多く出入りしているからすぐにわかった。

 あまり小規模の街では展開が遅い可能性もあるから、少し大きめの街を選んだ。ニューヨークにほど近いなじみのある公園も見えた。

 きっとオリヴィアの事を必死で探していることだろう。

 上空から警察署の建物に近づき女性用のトイレを探した。すぐに見つけたそのトイレの個室にオリヴィアを座らせて能力で寝かせた。騒がれては困るからだ。僕はそこでオリヴィアの姿に変化した。

 トイレの個室の中から鍵をかけ、扉をすりぬけ、署内に入って行くが、夜のせいか勤務している人間がずいぶんと少ない時間帯だ。

 僕は壁にかかっているカレンダーの1枚をその場でビリッと破いた。

 そして、何かの受付窓口に置かれているボールペンでカタコトの文字を書いた。

『オリヴィア』『森』『冷蔵庫』『閉じ込め』『助けて』

 その紙をたたんで握りしめ、署内で大きな声をあげた。

「ヘールプ」

 そして、トイレに走った。その場にいた大人数名が気づいて後を追ってきた。

 僕はトイレの個室のドアをすり抜けて入り、中からドアの鍵を外した。そしてオリヴィアの手にそのカレンダーを持たせ、自分の姿に戻り、自分の元居たヒューゴの病室へと転移で戻って行った。

 僕が病室に戻った時のアンドレの顔ったらなかった。

 転移する前に元の姿に戻ったつもりが、小学生の僕になっていたのだ。

「ライル、なぜそんな大きさに…」

 そう言いながら僕を抱きしめるアンドレはアンジェラと同様に僕の父親みたいだと思った。

「あ、ちょっと急いでたから大きさを間違えた。」

 僕はアンドレを引っぺがしながら今日この病室に来た時の姿にもどりつつ、フォークをオリヴィアに返した。

「ごちそうさま。役に立ったよ」

 僕がそう言うとへなへなとオリヴィアが床に座り込んだ。

 小さかった彼女の心に残った『マンゴー』と『小さな天使』の記憶。

「ずっと夢だと思っていたの…。大きくなって、父から聞かされた誘拐事件のこと…。私も小さい時に誘拐されて、結局犯人は見つからなかったけれど、なぜか私は警察署のトイレで発見されたって。」

 手に血はついていたものの怪我がなかったこと、衰弱していたが目撃情報がほぼなく、結局犯人に結び付くものは見つからなかったという。

「まさか、私の事を助けてくれたのもライル様だったなんて…」

「アンジェラはこのことわかっててお見舞いに行けって言ったのかな?」

 僕がそういうと、オリヴィアがまるで瞳孔が開いたような無の顔をした。そしてポロポロと涙を流した。

「大きい天使さん…」

「…そんなこと言ってたね。」

 僕はオリヴィアの切れた指先を能力で治してあげた。オリヴィアは現在、全く当時の事を覚えていないが、家に戻った頃は父親に大きい天使と小さい天使の話を何度も話したらしい。

 心のどこかにその記憶があったのだろう、アンジェラがアーティストとしてデビューした時に『見つけた』と思ったそうだ。

 オリヴィアにとっては40年以上も前の話だが、僕にとっては数分前の話なのだ。

 もしかすると、今日ここに来なければ、ヒューゴは生まれていなかったのかもしれないとも思った。


 オリヴィアの様子が落ち着いた頃、気が付けばもうここに来て1時間が経っていた。

「僕達そろそろ戻らないと…明日も大学に行かなきゃいけないし…」

 僕がそう言うとヒューゴが驚いた顔で反応した。

「ライル様は16歳じゃなかったの?」

「あ、そうだけど…飛び級して今年からH大に行ってるんだ」

「すごい…」

 ヒューゴはますます僕の事が気に入った様子で怪我の事などすっかり忘れているかのようにはしゃいでいた。

 僕とアンドレはヒューゴに『次は会社で会おう』と言い残し、その場を後にした。

 とても長い1日が終わった。

 アンドレの運転でアメリカの家まで車で移動し、迎えに来たリリアナがアンドレを連れてイタリアに帰って行った。僕はそのままアメリカの家で夜を過ごし、翌朝寮に戻った。

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