表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
368/696

368. リリィの影響

 浴室で鏡に写った自分の姿を見て、叫んだアンジェラの声に驚いてリリィが走ってきた。

「アンジェラ、どうしたの?何?ゴキブリ?」

「ち、違う…そうじゃなくて…。この姿は…。」

「あ、あぁ髪の毛長くなっちゃったね。色も変っちゃったし。めっちゃくちゃセクシー。ふふ。背もまた大きくなったみたいだよ。すごいね130歳過ぎてもまだ成長してるなんて。」

「え?成長?」

 リリィはアンジェラの姿が変わったのを成長したと思っている様だ。

 いや、普通一瞬でそんなに変わらんだろう、普通は…。

 とにかくシャワーを浴び、身支度を整え、ライルに電話をかけた。

「ライル、悪いんだが、ちょっと家に来てくれないか?」

「ん、いいよ。2,3分後に。」

 その後、少ししてライルがクローゼットの中に転移してきた。

 どこにいるのかと思えば、ダイニングで食事をとっているアンジェラとリリィを発見。

「うわっ。どうした、アンジェラ…。」

「私にもよくわからないのだ…。」

 ライルがじろっとリリィを見た。リリィは目を合わせないように違う方を向いた。

「リリィ、何した?」

「べ、別に、何かしたわけじゃないよ。寝ちゃってて全然起きてくれないから…。」

「起きないアンジェラに何をしたんだ?」

「だ、だからぁ。チューしただけだって。普通じゃん、チューぐらい。」

「そして、壊れた核から駄々洩れのエネルギーをアンジェラに浴びせたのか?」

 リリィはビクッとする。アンジェラは血相を変えてライルに詰め寄った。

「壊れた核とはどういうことだ?大丈夫なのか?」

「あ、あのさっきね、ユートレアでアンジェラが急に寝ちゃって、心配だからライルを呼んだのよ。その時に部屋が暗かったでしょ?それで、核に傷が入ってて、そこからエネルギー大量に漏れてるって、ライルに言われたんだけど…。」

「それと、私の髪の色とどう関係がある?」

「ドキドキしたらエネルギーが多く漏れちゃうから、ダメって言われたのにどきどきしちゃったの。ごめん。」

 ライルはリリィのその言葉をを聞き、首を傾げながらアンジェラの体をチェックした。

「背伸びたね?あと、核の色が変わってる。前は青い核だったけど、今は青をベースに真珠みたいに光沢が増して…上位覚醒後のリリィの核みたいになってるよ。」

「ん?そう言えば、さっきアンジェラの意識が戻る前に、核のところがピカーってものすごく光って、太陽の中にいるみたいって思った。」

 首を傾げながらそう説明して、ライルとアンジェラの額を触り、その時の様子の記憶を見せるリリィ…。

「おい、おい。脱がせてんじゃないかよ。」

 ライルの突っ込みに、反論するリリィ。

「脱がせてない!体が光り始めたら服が消えたんだよ。」

 もう少し前から記憶を見せようともう一回触る…。

「リリィ、お前、寝てるのをいいことにアンジェラを襲ってるんじゃないか…。」

「うっ。うへへ。」

 記憶を見せるところを戻しすぎた…。

 アンジェラ、超赤面…からの、リリィを見つめて呟く。

「リリィ…。もう一回…。」

「頼むから…僕に見せないでよ、そう言うの…。」

 ライルがアンジェラを遮った。

『黙ってたら本当にこの人たち、ここでもう一回やりはじめそうだ…。』

 ライルは、結論を言った。

「リリィの核から出たエネルギーの影響を受けてアンジェラも上位覚醒したんだと思う。

 どんなことが出来るようになったかはわからないけど、元の姿にも変化できるんだったらそうした方がいいと思うよ。芸能人、そんなに見た目が変わっちゃ困るだろ?」

 でも、アンジェラは元の姿に戻ることがその日は出来なかった。

 結局、バケーション中にリリィから変化の特訓を受ける事となった。

 他にもいくつかできるようになったことが増えたが、それがわかるまではまだ何日もかかることになる。


 ライルが戻って行った後、残りの絵本を二人でチェックし、特に変わったことがないことを確認した二人は、フロリダに戻って行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ