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3.写真に写る者達

 今日は、結構濃い一日を過ごしている。我ながら非常に有効な時間の使い方だ。

 かえでさんに教えてもらった地下の書庫にやってきた。地下とは言え、アメリカのホラー映画の様な気味悪さは全くない。

 清潔で、エアコンが効いており、明るさも調節が可能、祖父や父が仕事用に集めた書籍が棚いっぱいに並んでいる。近代的な図書室とでもいうべきか。そして、僕がここに来たのは初めてではない。

 ここには僕が小さいときに読んでいた絵本もたくさん置いてあり、辞書や図鑑もたくさんある。そんなわけで、僕も自由に普段から使っている。


 かえでさんに教えてもらった棚にあるボックスを見つけ、少し広い机の上で蓋を開けた。お、ヤバイ。こりゃ相当古いぞ。ちょんまげついてる色褪せた写真を発見。

 さすがに、ちょんまげって何代前かわかんないよね。

 と、とととと、隣に、ちょんまげの隣に僕が…。ってつい舌が回らなくなっちゃったじゃないか。

 まじ、僕にそっくりな子供がノーちょんまげではあるものの同じ写真に写っている。いつの写真だろう?わかんないな。後で日本に写真が伝わった年代でも調べてみよう。

 次、お、これはおじい様達の双子か?本当にそっくりだ。

 色褪せ気味のカラー写真だが、髪の色も目の色も間違いなく僕と同じだ。正直、どっちがおじい様かわからないな。

 同じ時に撮ったと思われるほのぼのとした家族写真を見終わり、先に進む。

 ん?また双子だ。カラー写真でそんなに古くはなさそうだ、父様か?え?髪の色が違う?

 父と思われる碧眼金髪の子供と一緒に写真に写るもう一人は、碧眼は同じだが、髪の色が蒼く輝くような黒髪であった。名前の記述は見当たらない。

 その他にも白黒の年代物の写真が何枚もあった。そのほとんどが双子の男児を写している。

 毎回双子が生まれるのもすごいが、それなのに親戚がいないのも不思議である。


 一通り写真を見終わりボックスを片付けて、地下室を出た。自分の部屋に戻った僕は、タブレットで日本に写真が伝わった年代を調べる。

 はい、きた~。

 江戸時代中期、一八〇〇年代中頃か。江戸時代なら、ちょんまげありですね。写真がない時代からいたかもしれないし、まぁ、この際時代はどうでもよいかな。


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