表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
164/696

164. 決断

 僕は約五百年前の封印の間に転移してきた。

 ここは、以前のままだ。ルシフェルの体は金属か石かわからないが、乳白色で半透明のような封印の間の壁や玉座と同じような物質でできているようだ。

 天使の姿のルシフェルをそのまま石像にしたようなその亡骸は、今まで何度か頬に触れ落ちた涙の石を使ったことがある。

 今日も頬に触れば、涙を流すのだろうか…。

 金色の眼球に赤色の瞳。その容貌に以前は驚いてしまったが、それこそが悪魔と言われる所以であろう。


 僕はルシフェルの前に跪き、今の想いを口に出した。

「ルシフェル、僕はもうこの世界に未練はないよ。僕が生まれない、誰も僕を愛してくれないこの世界なんて…。もし、願いが叶うなら…、アンジェラが僕だけを愛してくれる、そんな世界に生まれたい。」

 もう、辛いのは嫌だ。もう、孤独は嫌だ。何もかも失った僕には、悪魔ルシフェルを復活させて、自分の理想の世界に生まれ変わるしか希望がなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ