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102. パーティーへの招待

 十二月十六日金曜日。

 アズラィールから連絡がきた。

 十二月二十四日にクリスマスパーティーをするから午後三時ころ来てというのだ。

 僕は全く乗り気にはなれなかった。いやな思いをする可能性が高いからだ。

「でも、行かないわけにいかないよね…。」

 とりあえずちょっと顔出す程度でもいいか…と考えて四人でプレゼントを買いに行くことにした。

「あ、そうだ!少し前から思ってたんだけど、アンドレってそろそろ封印の印付けた方がよくない?」

「そうですか?特に能力の暴走もないし、困ってないのですが。」

「そっち方向じゃなくてね、過去と現代の二重生活的な部分もあるから長生きした方が色々できるんじゃないかと思って…。僕もあれつけても何も変化がないので、つけてないけどね。」

「そうね、アンドレはつけた方がいいわ。だって、私のアンドレがおじいさんになったら困るもの。」

「あぁ、そうだな。じゃあこういうのはどうかな。今までは大きめのチョーカーだけだったから、指輪とピアスとイヤーカフとかに加工してもらうってのは?」

「アンジェラ頭いい~。それにしよう。頼んでみてくれる?」

「じゃあ、ちょっと電話するから。」

 希少な金属で作られてるとはいえ、ピアスや指輪のような小物なら数が多くても作れるとの返事が来た。三日ほどで出来るという。

 プレゼントが決まったので、着ていく服でも買おうということになった。

 アンジェラがいつも頼んでいるお店に行き、オーダーで作ってもらうことになった。

 出来上がったら届けてくれるらしい。

 たまに買い物も楽しいなぁ~。


「あ、そうだ。この前日本に行った時、すぐ帰ってきちゃったから忘れてたことがあってさ…。ニコラスに子供ができてたこと教えるための夢をまだ見させてないんだよね。」

「じゃあ、それは今夜行こう。みんなが寝ている時間に部屋の中に直接行けばいい。」

「うん、そうする。」

 その日はレストランで食事をし、楽しく時を過ごした。

 四人になってから、毎日が充実してる。アンドレもリリアナといい時間を過ごしてくれてるみたいでよかった。


 イタリア時間の午後七時、レストランを後にし、リリアナとアンドレは家に帰った。

 日本時間では深夜三時、僕とアンジェラはニコラスの部屋に転移し、寝ているニコラスに僕たちが以前調べて知った、ニコラスが記憶喪失の時にあった出来事をそのまま夢で見るように能力を使う。

 ニコラスが夢の内容からすべてを思い出し、フィリップとルカが自分の息子だとわかってくれたらうれしいな。すぐに終え、自宅に戻った。

 しばし家でゆったりした時間を過ごす。

 サンルームでピアノを弾いて光の粒子を浴びる。今日は青い粒子が多い。

 実はどの色の粒子が集まってくるかで、次にどんな能力を使わなければいけないかが、最近わかるようになって来た。

 青は変化へんげの時に使う能力の粒子の色だ。

 僕は普段から翼の出し入れくらいしかできないけれど、何かで必要になるのだろうか…。


 三日後オーダーした封印の印・羽を模したデザインの指輪とイヤーカフ、ピアス、腕輪がそれぞれデザイン違いで六種類、二セットずつ納品された。

 その翌日にはオーダーしていたドレスとスーツも納品された。

 クリスマスパーティーまであと四日。

 当日、日本は関東全域で雪になりそうだ。



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