プロローグ
探偵社メンツ(探偵社はシェアハウス)
儚 久遠 クール·····27
清水 琥珀コミュ力高·····27
↑↑↑2人はバディ。久遠を琥珀がフォローする
清水 永愛コハクの妹·····24
柊 笑舞 ホワホワ·····24
↑↑↑2人はバディ。エマエマコンビ
外部
儚 紗良久遠の母。久遠が16の時に亡くなっている
清水 清香清水兄妹の母。たまに来る
北條 雫
北條 湊
↑↑↑久遠の精神科医。夫婦。
東雲 有彩·····26
風見 翔真·····29
↑↑↑情報屋。4人に協力してる。
ー世界は儚いからこそ美しい。ー
数秒で自ら失われる命。奪われる命。
これでもこの世界は美しいのだろうか。
ねぇ。どう思う○○?
僕は·····。
またこの夢だ。
僕はある日を境に毎日同じ夢を見る。
目の前には女性。
顔はよく覚えていない。
そして僕に質問をし僕が答えようとする瞬間に目が覚める。
「おはよーっす。うわっ。久遠今日も顔、ひでーぞ。顔洗ってこい。」
「あぁ。」
「朝ごはん出来ました〜!」
「笑舞ありがとう!!」
「えへへ〜」
「さーて俺はまだ寝てるクソ妹を起こしてくるか。」
「誰がクソ妹だ?クソ兄貴?」
「朝からうるさい。」
「お腹ペッコペコ!」
「早く食おーぜ!」
「やっぱり兄妹だな。」
「ですね!」
「「「「いただきます」」」」
「相変わらず美味しい。」
「でふね。」
「口ん中入れながらしゃべんな!」
「お兄ちゃんだってしゃべるやん!」
「まあまあ落ち着いて。」
これが現実の風景。
笑舞が朝ごはんを作ってくれて琥珀と永愛が喧嘩してる。
ふと、昔の光景が蘇る。
暗い部屋。発狂した父。母は写真の中。
吐き気がしてくる。
「大丈夫か?久遠?」
「顔真っ青?!」
「すまない·····。」
「大丈夫ですよ!あっもうちょっとで北條さん来てくれるらしいのでそれまでゆっくりしててください!」
せっかくのご飯も半分ほどしか食べられなかった。
「久遠話ぐらいは聞けそう?」
「あぁ。」
琥珀が今日の予定を教えてくれる。
「今日は10時から北條·····奥さんの方が来てくれて、それからはしばらく何も無くて。18時ぐらいに1人相談があって、エマ達は20時から仕事だ。」
「わかりました!」
「おっけー。」
ソファで寝転がる。
「紅茶でもいれますか?」
「すまない·····。」
「そこはありがとうだよ?久遠。」
「私も飲むー!!」
「琥珀さんは?」
「俺はコーヒーがいい。」
「ちょっと待ってくださいね!」
優しい仲間達に心の中で感謝をする。
少し落ち着いたところで北條さんが来てくれる。
自室に行けそうもなくてソファにいたら3人は察してそれぞれの部屋に行ってくれた。
「久遠くんどう?」
「今日またフラバが·····。夢は相変わらずです。」
「うーん。フラバは今の環境とのギャップが原因かもね·····。薬はいりそう?」
「まだ前回のがあるので大丈夫です。」
「残ってるんだね。飲まなくてもいい日増えたね。」
「大分落ち着いてます。」
「それは良かった。」
その後少し世間話をし、北條さんは帰って行った。
そこからは少し眠り昼頃に琥珀が起こしてくれた。
お昼ご飯はちゃんと食べれた。
「相談いけそうか?」
「大丈夫だ。」
ゆったりしながら琥珀と資料を見る。
【相談者·····篠田凛香
年齢·····18
夢の内容·····親友に殺される
悩み·····夢のせいで親友が信じられない】
「また物騒な夢だね·····。」
「精神的にはキツイな。」
「うーん。単純に考えれば親友に助けられる前兆みたいな夢占い的な事は言えるけど気休めだし·····。」
「余計に怖くなるやつな。」
「話聞いてみないとわかんないね。」
笑舞と永愛も準備をしている。
17時すぎ
「じゃあ置いておくのでお腹空いたら温めてください!!」
「行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。気をつけて。」
「エマコンビ頑張れよ!!」
ちょっと距離があるため早めに2人は行った。
「じゃあ俺らも待つか!」
「今までも待ってるだろ。」
「つめてーなー。」
ピンポーン♪
ちょっと予定より早めにチャイムがなり相談者がくる。
「はいどーぞ。」
「お、お邪魔します。」
小柄な女性が入ってくる。
「えっと·····凛香さんね。」
「はい。」
「俺は清水琥珀。」
「僕が儚久遠」
「早速だけど話聞かせてくれるかな?」
「·····夢は2ヶ月前から見始めました。
最初は後ろから刺される夢だったり顔がよく見えないみたいな感じで誰に殺されてるか分からなかったんですけど、3週間目ぐらいに顔がハッキリと見えてそれが親友の顔でそこからはずっと親友の顔が見えます。」
「殺され方は全部一緒なのか?」
「うんうん、気になるね。」
「いえ·····いくつか種類があります。」
「もし良ければ教えてくれるかな?」
「ナイフで後ろから刺殺。前から刺殺。飲み物に毒を入れられる。線路に突き落とされる。鈍器で殴られる·····ぐらいですかね。」
「えぐっ·····。」
「しかもその時の親友は笑ってるんです·····。もう怖くて·····。」
「そうだよね·····。現実では何か親友にされてない?」
「されてないです。」
「親友の名前を教えて欲しい。」
「日和真香です。」
「ありがとう。辛い話させてごめんね。今日はここまで。次の日程を決めようか。」
「はい·····。」
「いやーかなり酷そうだね。俺途中で吐き気したもん。」
「精神的に彼女もまいってたな。」
「あぁ。早めに解決しないと。」
「とりあえず、明日からは日和 真香を調べるぞ。」
「わかってる。」
笑舞が作ってくれていたご飯を食べながら話す。
ガチャ
「ただいまー!」
「お疲れ様です!」
「おかえり。」
「そっちこそお疲れ様ー!!」
2人も帰って来た。
「いやー今回の夢は幸せそうで幸せじゃなかったねー。」
「ねー。夢の中で窒息しかけた·····。」
「どんな夢?!」
「なんか羊が沢山いてどんどん増えていって次第に息が出来なくなってった·····。」
「最初は暖かくて幸せだったんですけど最後は本当に死にかけでした·····。」
「原因は?」
「どうやらおもちゃだったみたいです。」
「昔壊したまま放置したらしくて·····。」
「げっ怨霊かよ·····。」
「寺案件か。」
「即刻寺行った!」
「正解だ。」
「そちらはどうでした?」
「こっちもキツい。」
「なんか親友に殺されまくるらしくてマジでホラー。」
「もう聞きたくない。」
「だね。」
「じゃあ明日からまた東雲さんとか風見さんとこ?」
「少しずつ増えるね。」
「私達も新しい仕事きてたよ。」
「えっそうなの?!」
「自分の仕事ぐらい把握しろ。永愛。」
「はーい。」
それぞれが自室に戻り就寝する。
僕達は夢探偵。
でも全員自分の夢に悩みを抱えている。
いつか全員解決できたら。
そう思いつつ僕はまたいつもの夢を見る。