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狭間の森

「ヘレナ、麻弥を連れていったのは間違いなく闇の国の人なのね?」

ソフィが確認するように聞くと、ヘレナは真剣な顔をして頷いた。

「間違いないわ。黒いローブと先の尖った帽子、間違いなくこちらの人ではなかった。麻弥を止めようとしたのだけど、私の声は届かなかった......」


「では、麻弥を助けに行かなければね。ヘレナ、麻李、闇の国へ行くわよ」

覚悟を決めたような声でソフィは言うと、図書室を出ていった。ヘレナに促されて麻李も続く。

ソフィが向かった先はクローゼットだった。中はお城と言うに相応しいドレスや、様々な装飾品が目立つが、人間界で普段着るような服も多くあった。


「闇の国へ行くには寒い森を抜けなければいけないわ。麻弥をさらった闇の国の人間はほうきに乗って行ったようだけど、あいにく私はほうきに乗れないの。申し訳ないけど歩いてもらうわ」

麻李は頷くと、沢山の服の中からニットとコートを選んだ。ズボンは今履いているジーンズで良さそうだ。ソフィはサテンのワンピースだったのを暖かそうなニットワンピースに着替えていた。

「荷物はいらないわ。向かう先に着替えも食べ物もあるから。出発するわよ」


自分の住みかで少し暖かそうな服に着替えてきたヘレナとソフィ、麻李の3人は揃って森の入り口へ移動した。

「私が道を作るから離れないでね。すぐ後ろをついてきて」

ソフィが何か呟くと、細い道が現れた。ここを通れと言うように淡く光っている。その道をソフィに続いて進む。


「闇の城に入る前にちゃんと説明しておかないとね。

実は、私は闇の王子の妹なの。お母様は光の王女でお父様は闇の王だったのよ......」

ソフィは歩きながら闇の国と光の国の関係について話す。

「......っと、こんな感じね。麻弥がさらわれたのだからお兄様であっても本気で立ち向かうつもりだから安心して。私達はこれから......」


急に目の前に1人の男の子が現れた。ひどく疲れている様子の彼はソフィを見つけると、安心したように駆け寄ってきた。

「ソフィ様!」

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